ドル円、149円を挟んで方向感に欠ける動き
25日午前の東京市場でドル円は148円台後半中心のもみ合い。朝方、148.91レベルで取引の始まったドル円は、序盤は堅調推移し、一時149.10まで上値を広げたものの、9時前に一旦148.60レベルまで反落。その後は149円を挟んで小刻みに上下する形となりましたが、午前中は早朝高値の149.10を超えることなく、東京時間正午現在は148.91レベルで取引されています。
株式市場では、昨晩英スナク元財務相が保守党党首に選出されたことから、英国の財政規律維持が期待できるとして欧州株が全面高となり、米国株も10月PMIの不冴えから利上げペースが落ちるとの期待もあって上昇したことを受けて、日経平均株価も買いが先行。幅広い銘柄が買われ226円高で午前の取引を終了しています。
テクニカルにはドル円は金曜からの乱高下で中期のサポートライン、レジスタンスラインはあまり意味をなさなくなっており、現状は146.66レベルを上昇中の21日移動平均線を一旦のサポートとして、本日148.75レベルの転換線に絡んでの動き。一旦150円台以上を介入で抑えられた形ですが、介入での売りを消化しての底堅い動きが続いています。
昨晩海外市場でドル円は、米国序盤に149円台前半から1円程度急落する不自然な動きがありましたが、全般的には149円を挟んでの方向感に欠ける動きに終始しました。
その中で目を引いたのは、未明にブルームバーグが報じたイエレン米財務長官のコメント。それによれば同氏は、「日本のいかなる介入も知らない」「介入が行われる場合、以前は日本から確かに通知があった。ボラティリティに対する懸念からだと理解した」「ただ、新たな介入に関して米財務省は改めて連絡を受けていなかった」と記者団に述べたとのこと。
21日深夜の151.94レベルから146.22までの急落が日銀の市場介入だった可能性は高いと思われますが、米国時間の真っただ中、週末で市場が薄い中で、通貨ペアの一方の当事国に通知なく日本政府が介入を行ったのであれば相当な驚きです。意表を突いた介入は確かに市場へのサプライズ効果はあったものの、米財務省を「サプライズ」させるのは逆効果。
今回イエレン財務長官が「事前連絡が無かった」と明言したこと自体が不快感の表明と取れますし、少なくとも以前であれば単独介入の場合でも、毎回のように付言されていた「各国の当局とも緊密な連携をとって・・・・」とういう状況にないことが明らかになり、それだけでも今後の介入効果を減ずる要因となりそうです。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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