ドル円147円台前半、米長期金利上昇一服で高値圏での横ばい推移
14日午前の東京市場でドル円は147円台前半で方向感に欠ける動き。朝方、147.12レベルで取引の始まったドル円は、序盤はほぼ一方向で買い上げられ147.45の高値をつけました。しかし、時間外の米長期金利が低下するにつれ勢いを失い、147.06レベルまで下げた後、東京時間正午現在は147.31レベルで取引されています。
日経平均株価は、昨晩米市場で主要株価指数が反発した流れを受けて買いが先行。
4営業日連続で下げた反動もありほぼ全業種で買われ、903円の大幅高で午前の取引を終了しています。
昨晩海外市場では注目された米9月CPIが予想を上回る前年同月比8.1%となった他、コア部分に関しては同6.6%と約40年ぶりの高水準となったことで、直後には米長期金利が急上昇、米10年物国債利回りは4.07%をつけました。これを受けてドル円は一時147.67の高値をつけ、米株は急落しました。
しかし、これらの動きが一巡すると、市場に悪材料出尽くし感が広がり、またヘッドラインのCPIが高水準とはいえ、3か月連続で低下したことでインフレ率上昇に打ち止め期待も広がったことから、各市場の動きが逆回しとなり、米株は急騰、米長期金利は上昇分をほぼ失い、ドル円は147.22レベルで東京時間につないでいます。
テクニカルにはドル円は昨日まで6営業日連続で上値、下値を切り上げて、極めて強いドル買い地合いが継続しています。一方で昨晩、98年8月高値147.66をわずか1銭ですが上回り、1990年8月以来32年2か月ぶり高値をつけたことで、ドル円相場に一定の達成感が出ていることや、上記のように各市場に悪材料出尽くし感が広がっており、リスク選好回復の兆しが見られることから、この流れが続いた場合には、ドル円のみならず相場全体の転換点となる可能性も無くはありません。
米消費者物価指数は、食料品、エネルギーを除くコア部分については上昇が続いており、客観的には米国でのインフレ抑制を楽観するには時期尚早と思われますが、市場は先読みを好むもの。本日の米小売売上高の結果如何にかかわらず、発表後も株価の上昇や米長期金利の低下傾向が続いたり、ドル円がさらなる上値試しをせずに反落に転じたりする場合には、相場反転の可能性を慎重に検討する必要がありそうです。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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