ドル円147円に接近、警戒しながらも政府・日銀の介入姿勢試す動き
13日午前の東京市場でドル円は高値圏でのもみ合い。朝方、146.91レベルで取引の始まったドル円は、介入警戒感もあり序盤に146.67まで下落しましたが米長期金利が反発基調となったことで持ち直し、東京時間正午現在は146.84レベルで取引されています。
日経平均株価は、米PPI上昇を受けて米国で大幅利上げ継続懸念から主要株価指数が軟調推移した流れを受け、序盤から徐々に売りが拡大。前日上げた運輸株等が下げ136円安で午前の取引を終了しています。
昨晩海外市場では、国際金融協会の年次会合で黒田日銀総裁が「2%の物価目標を持続的、安定的に達成するまで金融緩和を継続する必要がある」と発言したこと、前回介入ラインを大幅に上回っても日銀の為替介入が行われなかったこと、発表された米9月生産者物価指数が事前予想を上回ったことなどを材料に米国時間にドル円は、146.96まで上値を広げました。
その後は米長期金利が上昇一服となったこともあって伸び悩み、146.90レベルでアジア時間を迎えています。
G20財務相・中銀総裁会議に先立って行われたG7財務相・中銀総裁会議では「多くの通貨がボラティリティーの高まりを伴って著しく変動している」と為替市場への懸念を表明、「注意深く監視していく」との声明を発表したものの、ドル高牽制色は薄く、為替市場も反応薄でした。
テクニカルにはドル円は昨日まで5営業日連続で上値下値を切り上げて、強い過熱感のないままにドル買い地合いとなっています。
G7では為替レートは市場で決定されるとの原則が再確認され、イエレン米財務長官やIMF関係者からも現在のドルの水準はファンダメンタルズを反映したものとの見解が示される中、直接市場介入を行った日本の孤立感、後進国感が際立つ形となっており、ここから先は「急激な変動」がない限り、本邦当局の実弾介入の可能性は低下しているものと思われます。
昨晩の米PPIに続き今晩発表のCPIも高めの数字が出た場合には、米長期金利の上昇を通じ150円へ向けた緩やかな円安進行のシナリオは、十分ありうるものと思われます。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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