米9月消費者物価指数(CPI)予想(22/10/13)

本日(13日)は米国9月消費者物価指数(CPI)が公表されます。

米9月消費者物価指数(CPI)予想(22/10/13)

米9月消費者物価指数(CPI)予想

(2022年10月13日21時30分発表)

本日(13日)は米国9月消費者物価指数(CPI)が公表されます。昨日9月卸売物価指数(PPI)が発表されほぼ予想通りの内容でした。しかしながら、為替相場は米インフレ高止まりと受け止め、低金利政策継続の円売りになりました。ドル指数やユーロドルの終値は前日比とほとんど変わりありませんでした。今日のCPIも仮に予想通りの結果でも低金利継続の円売りになる可能性が高くなっています。
そのCPIですが、前回8月分は全体・コア共に予想を上回りました。相場は発表前141円85銭付近で推移していたドル円が144円68銭まで急騰し144円58銭で引けています。

今回9月予想は全体がやや軟化するものの、注目のCPIコアは上昇予想になっています。下図(2)を見ても、昨年11月まではCPIコアとPCEコアが最大でも0.7%程度の差で相関していましたが、12月以降は大きく乖離しています。CPIコアの再上昇を見る限り、PCEコアも今後上昇する可能性が高くなっています。
9月FOMC時点でのFRB予想では、年末のPCEコアが4.5%でしたが、この数値の達成も難しくなるかの瀬戸際まできています。もし今日のCPIが予想通りかそれ以上になると、FRB各委員の発言にも目を向けなければいけない状況となりそうです。

消費者物価指数

消費者物価指数

2022年10月13日9時現在予想

(1) 米国消費者物価指数全体(CPI)前月比ベース推移

(1)	米国消費者物価指数全体(CPI)前月比ベース推移

(青い矢印は今回の予想値、赤はゼロ、青は0.6%)
上記チャート(1)を見ると、オレンジ色の移動平均線は下降トレンドになっていますが、7月を底にやや反転気味になっています。
一方、下記チャート(2)では赤(2%)の横線がFRBインフレ目標値(=オレンジ色のPCEコア)、黒が今年9月公表済のFRB予想(2022年末PCEコア)数値4.5%です。8月のPCEコアは4.9%でややインフレ上昇気味となり、もし今回のCPIコアが予想通りなら、オレンジ色も追随する可能性高く、インフレ低下傾向から逆戻りになりそうです。

(2)米・CPIコア(青)とPCEコア(オレンジ)の前年比ベースの推移

(2)米・CPIコア(青)とPCEコア(オレンジ)の前年比ベースの推移

(赤はFRBのインフレ目標値2%、黒はFRB9月時の2022年末予想PCEコア4.5%、青の矢印は今回予想値)
注:CPIは米労働省統計局が発表し、PCEは米商務省統計局が発表します。PCEには医療保険に関わる費用なども含まれているため、カバーされる範囲が広くFRBのインフレ指標に採用されています。

下図はドル円の月足チャートです。当面のドル上値を探る意味でみました。
2012年2月底値からのサポートA(=108円40銭)、そこから平行に上げたB(=149円00銭)でドル高トレンドを形成しています。
次に2015年6月高値からCの抵抗線を引くと、AとCで3角保合いを形成していましたが、2021年5月に完全上抜けとなりました。このフラッグパターンで起点Cの値幅D(=E)を、AとCで交差した地点からEで上げると、1つの目安となる目標値146円60銭ができます。ここは昨日丁度達成しました。従い、次は1998年高値の147円64銭が目途、そしてBがもう1つの高値目途になります(但し149円00銭は今月で、Bは毎月80銭程度のドル高)。
もし相場が今月末終値で150円以上に定着する様だと、新たなドル上値模索局面入りになりそうです。
尚、ご参考までに、もし今回上値が止められるとサポートF(=137円60銭)があり、毎月2円程度ドル高方向に上がります。

(2)米・CPIコア(青)とPCEコア(オレンジ)の前年比ベースの推移 2枚目の画像

(10月13日10:30 1ドル=146円81銭)

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