米9月雇用統計の予想
本日は9月の米雇用統計関連の数値が発表されます。前回8月は下表@失業率、B平均時給が予想を下回り、A非農業部門雇用者数(NFP)が予想を上回りました。相場は発表前に140円45銭付近で推移していましたが、この日高値の140円80銭を瞬間につけた後、140円割れまで反落し140円20銭で引けました。
今回9月予想は、失業率が横這い、非農業部門雇用者数(NFP)が前月比よりもやや下がり、平均時給は小幅に下がる予想となっています。全般的には前月よりやや下がる感じです。
失業率は今年4月に3.5%まで下がり50年振りの低水準になり、そこからは若干悪化しますが、FRBの9月時年末予想3.8%(6月時予想の3.7%より下方修正)よりもまだ下回っています。少なくとも予想レンジ内には収まりそうです。非農業部門雇用者数(NFP)は前月からはやや下がるものの、順調な雇用拡大は継続しています。尚、水曜日発表のADP社民間雇用者は予想20.0万人に対して20.8万人の結果でしたが、前月は当初の13.2万人⇒18.5万人と5.3万人の上方修正となっています。平均時給は年率では5%予想に留まっていますが、十分な伸びと思われます。但し、先週発表のPCEインフレが年率6.2%、OCEコアでは4.9%ですので、実質可処分所得は横這い乃至マイナスのままです。
尚、アトランタ連銀GDPナウは第3四半期GDPで前期比年率2.7%(10月5日現在)になっており、10月3日時点の2.3%から更に改善しています。9月央からの経済指標がやや改善傾向を示しています。今月27日には3Q・GDP速報値が発表される予定で、2期連続のマイナスから脱却できるかが焦点になります。それまでの各指標をウォッチする必要があります。
今回予想
(10月7日9時現在)
下図の平均時給は堅調な伸びを続けており、年率5%越えは大きな数値といえます。但し、ここ数ヶ月は過去のトレンドライン(黒の矢印)に近づく流れになっているので、伸びが頭打ちです。
ご参考:8月からADP社民間雇用数の数値公表が再開されました。2015年まで遡ってADP社とNFPを比較しましたが、改定前の数値よりも毎月が大きく乖離しており、あまり参考になりません。下図は2021年以降の各月比較ですが、これだけでも毎月にバラつきがでています。その意味で今回のADP社20.8万人と前月上方修正がNFPにどの位のインパクトあるかは不明です。
下図はドル円の日足チャートです。2022年3月4日底値からのサポートがA(=137円60銭)そこから平行に上げた上値の目安B(=148円70銭)でドル高トレンドを継続しています。直近は8月11日底値からのサポートC(143円20銭)に沿って急激にドルが上がっていましたが、9月22日に高値(145円90銭)をつけてから、財務省の円買い介入により大きく下がりました。そして上値は介入前後を合わせて、D(=145円20銭)を抵抗線にして22日営業日に亘り抑え込まれました。まだ現在もDで止まっていますが、昨日初めて145円台乗せで日足が終わりました。このDを越える終値があれば、介入時の145円90銭、1998年8月時高値の147円64円、そしてBが視野に入ります。一方、Cを切れてくるとドル高からの調整入りとなり、介入時の底値E(=140円35銭)が1つの目途になります。
(2022年10月7日11:15、1ドル=145円02銭)
オーダー/ポジション状況
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