FOMC注目、利上げ幅は3会合連続の0.75%か(9/21夕)

21日の東京市場はドルが小安い。基本的には底堅い値動きをたどっていたが、終盤にかけてやや下げ幅を拡大させている。

FOMC注目、利上げ幅は3会合連続の0.75%か(9/21夕)

FOMC注目、利上げ幅は3会合連続の0.75%か

〇本日のドル円、短期レンジ上限143.80上抜けるが144円届かず、16時現在143.60-65で推移
〇米FOMC「3会合連続0.75%利上げ」がコンセンサス、今後の大幅利上げ継続有無についても注視
〇昨日スウェーデンが1.0%利上げ実施、英中銀も大幅利上げか、日銀の特異さ際立つ展開に
〇金融政策発表後のドル高再燃予想多い、当局介入スタンスを試す展開の可能性も
〇本日欧米時間のドル/円予想レンジは142.70-144.60、144.05-10が最初の抵抗
〇ドル安・円高方向は、143円半ばが弱いサポート、下回ると142.65や142.55がターゲットに

<< 東京市場の動き >>

21日の東京市場はドルが小安い。基本的には底堅い値動きをたどっていたが、終盤にかけてやや下げ幅を拡大させている。

ドル/円は143.70-75円で寄り付いたものの、基本的にはレンジ取引。本日のNY時間に注目の米金融政策発表を控えていることもあり、全体的にはやや動意に欠ける展開だった。ただ、終盤に掛けては対ユーロでの円買いがかさんだこともあり、ドル/円も弱含み。一時日中安値143.45円レベルを示現し、16時現在では143.60-65円で推移、欧米市場を迎えている。

一方、材料的に注視されていたものは、「ロシア情勢」と「各国金融政策」について。
前者は、ウクライナ東部や南部の一部を実効支配する親露派がロシアへの編入に向け住民投票を今月実施すると発表し物議を醸す。実際、米補佐官やEU外相に当たるボレル外交安全保障上級代表から「投票の結果を認めない」とした強い批判が聞かれていた。また、ウクライナ大統領は「投票実施なら対話の可能性はなくなる」と外交的解決の道が閉ざされる可能性を示唆していたようだ。なお、そうしたなかロシア議会下院では、戦闘中の兵士が指示に従わなかったり脱走したりした場合などの処罰を重くする法案が可決されたもようで、対ウクライナ戦への影響も懸念されている。また、そののちプーチン氏から「ロシアは21日から部分動員を開始する」とのコメントが発せられていたという。

対して後者は、21日のNY時間に発表される米金融政策について、ブルームバーグや米紙WSJなどの一部メディアが「3会合連続となる0.75%の利上げを決める」との見方を発表。それもあってか、昨日はスウェーデンが先行して1.0%の大幅利上げを実施している。また、22日にやはり金融政策を発表する英中銀に対し、「年内3回の会合で2回の0.75%利上げを行う」といった観測記事も散見されていた。いずれにしても、主要国では日銀の特異さが改めて浮き彫りになりそうだ。

<< 欧米市場の見通し >>

本日東京時間のドル/円相場は、若干奇妙な動き。昨晩からの米金利上昇もあり、形成していた小さなレンジ上限である143.80円を超えたのち144円台を回復するも続かず。そののち一転して下値を探る動きをたどっていた。これをドルの上値トライ失敗と言えるのかどうか、欧米時間の動きに注目だ。ただ、米FOMC発表後はドル高を予想する声も多く、当局の介入スタンスを試す展開をたどる可能性もある。
市場筋による各国金利情勢への関心が依然として高いなか、いよいよ本日米FOMCから金融政策が発表される。ブルームバーグなどが指摘する「3会合連続となる0.75%の利上げ」が市場のコンセンサスではあるが、「1.0%利上げ」見通しもわずかながら取り沙汰する向きもあった。どちらにせよ、発表前後の相場はかなり荒っぽい変動をたどる危険性があり、リスク管理だけはしっかりと行っておきたい。

テクニカルに見た場合、ドル/円は昨日欧米時間から本日東京に掛け、短期的なレンジ上限の143.80円を上抜けるも定着できず。ただ、上値トライは失敗ではなく、米金融政策発表後にドル高再燃し144.95円あるいは144.99円を目指すといった見方もある。
ただし、一方で米FOMCが失望に終わった場合はドルの続落も否定できず、その場合は142円半ばそして141円半ばなどがターゲットに。

一方、本日は米経済指標として、8月の中古住宅販売件数が発表されるものの、本日はやはり米FOMCの金融政策発表と、その後のパウエルFRB議長の記者会見が最大の注目要因か。利上げ幅などもさることながら、今後も大幅利上げを継続させるのか先行きの見通しについても要注意だ。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは142.70-144.60円。ドル高・円安方向は東京高値144.05-10円が最初の抵抗となり、超えれば144.99円などが意識されかねない。
対するドル安・円高方向は、143円半ばがまずは弱いサポートで、下回ると142.65円や142.55円がターゲットに。

FOMC注目、利上げ幅は3会合連続の0.75%か

ドル円日足

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