ドル円一時144.55まで上昇、144円台前半中心の荒い値動き
8日午前の東京市場でドル円は144円を挟んで上下。朝方、143.73レベルで取引の始まったドル円は、序盤に144円台を回復。その後は144.55まで上昇する場面もありましたが、直後に144円割れに急落するなど、高値圏で方向感の定まらない荒い値動きとなっており、東京時間正午現在は144.19レベルで取引されています。
日経平均株価は、昨晩海外市場で米主要株価指数が上昇したことを受けて買いが優勢に。内閣府が発表した本邦2QGDPの確報が速報の年率2.9%から3.5%に上方修正されたことなども好感され、ほぼ一方向で上昇し、561円高で午前の取引を終了しています。
昨晩海外市場では、東京時間にドル円が144円台をつけたことで投機筋の仕掛けやロスカット、実需筋の狼狽買いなどが海外時間も止まず、ドル円は米国時間序盤に144.99まで上昇しました。
しかし、米長期金利が反落したことや、FRBのブレイナード副議長が「インフレを押し下げるため我々は必要な限り対応を続ける」としながらも、「迅速な引き締めサイクルが総需要にいきわたる速さをめぐる不透明感が、過度の引き締めに関連したリスクを生み出す」と金融引き締めのリスクに言及したことが、ややタカ派姿勢のトーンダウンと受け止められ、その後ドル円は終盤にかけ143.67レベルに下押ししました。
テクニカルにはドル円は、引き続き強いドル買い地合いながら145円を手前に一旦足踏み状態。
ただ、今のところ、政府、当局関係者の対応も、これまで通り具体性のない口先介入にとどまり、米国サイドではインフレ抑制に資するドル高を容認する姿勢も見られることから、ここからは、当局の出方を窺いながら、恐る恐る145円、98年の高値147.66、節目の150円等を試していく展開となりそうです。
ドル円日足
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