アメリカ7月貿易収支予想
(日本時間2022年9月7日21時半発表予定)
本日21時半に米国7月貿易収支が発表されます。前回6月はほぼ予想通りの結果になりました。今回7月予想は一段と赤字縮小予想になっています。下図@を見ると、赤字額は今年3月をピークに減少傾向が続き、もし予想通りの結果になると2021年6月〜10月頃の水準(▼700億ドル付近)に並びます。2022年に入り米経済は鈍化傾向を鮮明にしていますが、貿易収支改善がそれに歩調を合わせています。また、下図Aを見ると、輸出はコロナ後のトレンド(青い線)に沿って拡大していますが、内需を示す輸入(オレンジ色のライン)は完全に頭打ちとなり、今回新たに加えた緑の線は3月高値から一貫して下がっています。世界はロシアのウクライナ侵攻が継続し、中国のコロナ封じ込め政策や不動産関連の不振など先行きの見通しが暗いままです。赤字額減少は米国GDPには好材料ですが、現在のところ米経済にはマイナスの1要因になっている感じです。
(今回予想:2022年9月7日9:00現在)
@ 6月までの推移と今回予想値
灰色の折れ線:モノの貿易収支、黄色の折れ線:モノとサービスの収支(通常発表分)青の棒グラフ:対中国、オレンジ:対日本
上図@では青の棒グラフ(対中貿易赤字)が前月よりもやや拡大しています。今回の動向をウォッチしたいと思います。
A 月別輸出入額(2022年6月迄)
下図はドル円の週足チャートです。先週のISM製造業景況指数時に添付したチャートの拡大版です。ラインの各アルファベットは前回と同じものを使用しています。
2021年1月初の底値からのドル高サポートがA(=119円10銭)にあります。そして今年3月7日週の底値からドル高に弾みが付き、サポートB(=141円80銭)と高値を結んだC(=145円30銭)のドル高ウェッジを形成していましたが、7月25日週に下抜いていました。その後のドル高反転でも先週はBの抵抗線に止められていました。しかしながら、昨日までの週足はこのBとCのライン内に回帰してドル高を強めています。今週金曜日のNY終値が重要になります。このBを守れるか、切ってくるかとなります。上値は当面Cまでの余地が出来ています。
さて、図中下段のRSIはスポットが高値更新しているにもかかわらず、依然として抵抗線E(RSIが80付近)を上抜けずにいます。昨日現在のRSIは75.15です。ここまで上がればRSI上抜きでドル高トレンド再確認と思っていましたが、まだ予断を許さない展開となっています。
今週残りで、@Cまでトライして上抜けてくれるか、ACまで行って下がるか、Bここからドル高調整入りに入りBを割るかになります。現状では@かAの確率が高いと思われますが、万一B以下になると、サポートF(=140円40銭)が次の下値ポイントになります。前回8月1日週底値からのサポートD(=136円40銭)がありましたが上図では省いています。
尚、先週のISM以降の市場はトレンドとして弱い経済指標ではなく、予想より良い経済指標に金利が反応してドル買いになり、また今週の豪州、カナダ、ECB各中銀の利上げ予想に反応した円売り地合いになっています。
(9月7日10:45、1ドル143円30銭)
オーダー/ポジション状況
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