ドル円、パニック的ドル買い円売り続き、12時半過ぎに144円台乗せ
7日午前の東京市場でドル円は急伸。朝方、142.80レベルで取引の始まったドル円は8時前に急上昇し、昨晩高値143.07をあっさり上抜けると一気に143.54まで上値を拡大。その後一旦は143円割れまで戻したものの、じりじりと下値を切り上げ、11時台に再度高値を更新すると正午前に143.73まで上値を伸ばし、東京時間正午現在も高値圏の143.67レベルで取引されています。(12:30過ぎには更に144円台乗せを示現)
尚、時間外の米10年債利回りは一時3.36%まで上昇していますが、本日午前中に関してはドル円上昇のタイミングとは一致しておらず、ショート筋のロスカット、ここまで耐えて決済を先送りしてきた輸入実需筋等のパニック的なドル買いが、本日午前のチョッピーなドル円相場の動きの背景と思われます。
日経平均株価は、昨晩米金利の上昇で欧米主要株価指数が下落した流れを受けて売りが先行。ハイテク関連銘柄を中心に、ほとんどの業種で下げて下げ幅は一時300円を超えました。前場終わりにかけやや戻したものの、戻りは鈍く、263円安で午前の取引を終了しています。
昨晩海外市場で、ドル円は欧州序盤の141円前後から米国時間の高値143.07まで約2円の急騰となりました。これは連休明けの米国勢が、祝日の間のドルの急上昇を追いかける形で参入した動きが中心だったと見られ、4か月ぶりの高水準という好結果となったISM非製造業景況指数発表後のドル円の上昇は限定的なものにとどまり、また、米長期金利上昇の動きともタイミングが合っていませんでした。
テクニカルにはドル円は、直近8月10日頃から引いたものをはじめすべての上昇チャネル、トレンドラインを上抜けてしまい、98年8月高値147.66までレジスタンスは見当たりません。
節目の145円、98年8月高値147.66、150円のいずれかの前に、財務省、日銀等の当局が通常の口先介入よりもう少し強めの非実弾介入を行うものと考えられますが、欧米と本邦の金融政策の方向性が明らかに異なる現状では、スピードを緩める効果こそあれ、相場の方向性を変えるのは難しそうです。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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