ドル円、北米市場休場で動意に欠ける中、高値圏で膠着。上昇リスクに要警戒(9/6朝)

週明け5日(月)のドル円相場は底堅い動き。

ドル円、北米市場休場で動意に欠ける中、高値圏で膠着。上昇リスクに要警戒(9/6朝)

ドル円、北米市場休場で動意に欠ける中、高値圏で膠着。上昇リスクに要警戒

〇ドル円、対主要通貨のドル買い圧力、時間外のダウ先物の堅調に米国時間にかけ140.66まで上昇
〇ユーロドル、エネルギー危機への警戒感から0.9878まで下落するも、欧州時間に0.99台に戻す
〇ドル円、主要レジスタンスポイントを軒並み上抜け、買いシグナルも複数点灯、地合い極めて強い
〇ファンダメンタルズも日米金融政策の方向性の違いや、米国のドル高容認方針がドル円をサポート
〇引き続き、ドル円相場の続伸をメインシナリオとして予想
〇本日の予想レンジ:139.75ー141.25

海外時間のレビュー

週明け5日(月)のドル円相場は底堅い動き。アジア時間早朝(日本時間5時過ぎ)にかけて、安値140.08まで下げ幅を広げるも、心理的節目140.00をバックに下げ渋ると、@5・10日要因に絡む需給のドル買い・円売りや、A対欧州通貨でのドル買い圧力(対ユーロや対英ポンドでドル買い加速→ドル円連れ高)、B時間外の米ダウ平均株価の堅調推移(リスク選好の円売り圧力)が支援材料となり、米国時間朝方(日本時間22時過ぎ)にかけて、高値140.66まで上昇しました。しかし、先週末金曜日に記録した約24年ぶり高値140.80をバックに伸び悩むと、その後は北米市場休場(米国およびカナダが祝日)で動意に欠ける中、小動きが継続し、本稿執筆時点(日本時間9/6午前5時00分現在)では、140.56前後で推移しております。

週明け5日(月)のユーロドル相場は下落後に持ち直す展開。@ロシア国営ガスプロム社によるノルドストリーム1の無期限停止発表や、A上記@を背景としたユーロ圏のエネルギー危機顕在化への警戒感(欧州ガス価格高騰→欧州圏のインフレ懸念→欧州経済の先行き不透明感)、B8/23に記録した直近安値0.9901を割り込んだことに伴う仕掛け的なユーロ売り・ドル買いが重石となり、アジア時間午後(日本時間15時過ぎ)にかけて、2002年12月2日以来、約19年9ヵ月ぶり安値となる0.9878まで急落しました。もっとも、売り一巡後に下げ渋ると、C北米市場休場に伴うポジション調整(ショート手仕舞い)や、DECB理事会を控えた警戒感(今週9/8に予定されているECB理事会での大幅利上げ観測)が支援材料となり、欧州勢参入後(日本時間19時過ぎ)に、高値0.9944まで反発する場面も見られました。その後は北米市場休場で動意薄の中、小動きが継続し、本稿執筆時点(日本時間9/5午前5時00分現在)では、0.9930前後で推移しております。

本日の見通し

ドル円は8/2に記録した直近安値130.40をボトムに反発に転じると、先週末金曜日(9/2)に、1998年8月31日以来、約24年ぶり高値となる140.80まで急伸しました(僅か1ヵ月で10.4円の高騰劇)。この間、日足・週足・月足の全てにおいて主要レジスタンスポイントを軒並み上抜けした他、強い買いシグナル(一目均衡表三役好転、強気のパーフェクトオーダー、ダウ理論の上昇トレンド)が複数継続点灯するなど、テクニカル的に見て、地合いは「極めて強い」と判断できます。

ファンダメンタルズ的に見ても、@米FRBによるタカ派傾斜観測(9月FOMCでの75bp利上げ観測+11月・12月FOMCでの利上げ継続観測+来年の利下げ観測後退)や、A日銀による金融緩和の長期化方針(ジャクソンホール会議で黒田総裁は金融緩和の継続方針を再度強調)、B上記@Aを背景とした日米金融政策の方向性の違い(日米名目金利差拡大に伴うドル買い・円売り)、C米政府・米当局によるドル高容認スタンス(米国はインフレ抑制に繋がり得る米ドル高を黙認→本邦当局による円買い為替介入のやり辛さ)、D本邦貿易赤字拡大に伴う恒常的な円売り圧力など、ドル高・円安トレンドの継続を連想させる材料が揃っています。以上を踏まえ、当方では引き続き、ドル円相場の続伸をメインシナリオとして予想いたします。

尚、本日は3連休明けの米国市場の動向に加えて、22:45に発表される米8月総合PMI確報値や、23:00に発表される米8月ISM非製造業総合指数に注目が集まります。米経済指標が市場予想を上回る場合には、米長期金利上昇→米ドル買いの経路で、ドル円が心理的節目141.00を突破するシナリオも想定されます。オプション市場でもリスクリバーサルの円プットオーバーが拡大するなど更なる上昇が織り込まれる中、米国3連休明けの本日海外時間はドル円のアップサイドリスクに特に警戒が必要でしょう。

本日の予想レンジ:139.75ー141.25

注:ポイント要約は編集部

ドル円、北米市場休場で動意に欠ける中、高値圏で膠着。上昇リスクに要警戒

ドル円日足

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