ドル円:9月21日のファンダメンタル分析
本日の日銀決定会合を控え、追加緩和見送りの際の円高リスクに対応すべく麻生財務相や浅川財務官らが政府内で20日緊急会合を開催したと報道されました。
市場では、日銀の追加緩和のメインとして、マイナス金利の深掘りを予想する向きが多いです。
何故ならば、日銀内部にマイナス金利の深堀りを主張する幹部が多いとされるからです。
それがふたを開けてみたら見送りとなれば、ドル円は一時的に100.00割れの可能性があり、日経平均も円高と失望売りに節目16000円を割り込みそうです。
ただ、見送りの発表と共に、フォワード・ガイダンス的な指針を示せば、残り少ない緩和のカードを、今回は切らずに10月末の次回会合まで温存できます。
日銀が今回、追加緩和見送りを考えるのには、金融政策限界論への配慮があると見ます。
とりわけマイナス金利は、年金運用や民間金融機関への悪影響の批判が強まる中で、より一層の深堀りは避けたいところでしょう。
日本はマイナス金利を導入して以降、円高が進み、日経平均は上がらず、経済も改善しないとその弊害が強調され、マイナス金利には政策当局が望んだ効果がなかったと批判されているからです。
しかも昨日も述べた通り、現状の市場はまだ、今後最大のリスクであるトランプ大統領を織り込んでいません。
織り込み不足のまま、トランプ大統領が現実のものとなればトランプ・ショックとなって、世界的なリスク・オフ相場となるでしょう。
11月の米大統領選挙とその後にやってくるかもしれないリスク・オフ相場に備えて、追加緩和カードを日銀は出来るだけ温存しておきたいはずです。
ドル円:9月21日のテクニカル分析
ポイント: 20日は101.53まで下げ、一昨日安値の101.57を更新した後は横ばい推移ですが、上値は102.00が抵抗となっている為、同線から前日高値の102.06までを戻り抵抗として、引き続き安値模索余地ありと見ます。
日銀会合から強気で買いの場合は、14日高値の103.35を試す流れでしょう。
日銀会合から下落の場合には、安値形成の継続として100.00割れを試す流れでしょう。
素直に2日続落、次のターゲット13日安値の101.41、
次いで7日安値101.19が意識されます。
テクニカルは、日足の一目均衡表の先行スパンを下回る水準での動き。
転換線や基準線のほか、21日線が絡み合っていて、トレンドはハッキリしません。
前日は、三角持ち合いのペナント型推移に揉み合い、
上下動の動きで、今は調整の時間かと。
上値目途は、16日高値の102.46や、14日高値の103.35が抵抗。
下値目途は、前日安値の101.53が支持。
上方に抵抗ラインが多く観測され、上値の伸びを圧迫し易い位置関係。
本日のポイントは、戻り売りも出始める中、引け足のレベル・足型に注目。
FOMC後のトレンドを確認したいです。
東京時間は、戻り売りが出易い中、上値の伸び具合に注目。
今日のレンジは101.00~102.00と見ます。
もし上下にぶれる場合には100.00~103.50と見ます。
オーダー/ポジション状況
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