ドル円132円台後半、日米の金融政策の圧倒的温度差に円安進行
7日午前の東京市場でドル円は急伸。昨晩海外市場で急伸した流れを受け、朝方131.87レベルの高値圏で取引の始まったドル円は、早々に132.00をつけ、8時台にはしっかり132円台に乗せてくる展開となりました。その後時間外の米長期金利が上昇、米10年物国債が10時台に一時3.056%をつけると、ドル円も132.73まで上値を伸ばし、東京時間正午現在は132.58レベルで取引されています。
日経平均株価は続伸。昨晩海外市場で欧米株が堅調推移した流れを受け買いが先行しましたが、その後はもみ合いとなりました。半導体関連銘柄が売られ一時押し戻されましたが、円安進行で機械、自動車等の輸出関連銘柄に幅広く買いが入り、結局115円高で午前の取引を終了しています。
昨晩海外市場では、米国の利上げ加速観測が再び強まり、米10年物国債利回りが3%台を回復する反面、昨日も黒田日銀総裁は講演で「金融引き締めを行う環境では全くない」と緩和継続姿勢を強調、日米金利差のさらなる拡大観測からドル円は海外時間に131.97まで上げ約20年ぶりの高値水準を更新しました。尚、黒田総裁は上記講演の中で「家計の値上げ許容度が改善している」と、インフレ許容姿勢ともとれる発言を行っていますが、本日参議院の財政金融委員会で「必ずしも適切な言い方でなかった」と釈明しています。ただ、ある程度はインフレを放置しても、家計に大きな影響はないだろうとの「本音」が見えた部分でもあり、注目されます。
テクニカルにはドル円は昨晩の上昇で当面のターゲットであった5/9の年初来高値131.35をあっさり上抜けて、2002年4月来の高値を更新しています。目先のターゲットは2002年1月高値135.15。サポートは抜けてきた高値131.35や5月末からの急上昇のサポートラインのある131.10レベル。ボラティリティ上昇に伴い予期せぬ動きには上下ともに要注意の状況です。
ドル円日足
ドル円月足
ドル円が歴史的なターニングポイントに差し掛かりつつありますので、月足まで引いて見てみましょう。
いびつながら逆ヘッドアンドショルダー成立と見立てると、目標値は174円台。
それはやや遠いとしても2002年1月高値135.15は十分射程内。
1998年6月高値147.66からの下落の76.4%戻し(130.60)も達成済みで、147.66そのものも視野に入っているとみることができます。
オーダー/ポジション状況
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