アメリカ4月貿易収支の予想
本日21時半に米国4月貿易収支が発表されます。2020年4月以降の米経済回復基調が続き、それに伴い貿易収支の赤字拡大傾向も継続していましたが、今回4月の予想収支は▼895億ドルとかなりの減少予想になっています。
下図@を見ると、灰色のモノの収支(発表済4月分▼1,059億ドル)は前月の▼1,259億ドルより大幅に減少(200億ドル)しています。内訳は輸出+52億ドル、輸入▼148億ドルとなり、結果だけから勘案すると、外需好調・内需悪化になっています。従い、サービス収支も含めた今回の予想が前月より203億ドルの赤字改善になっています。
3月下旬からは中国でのロックダウンが始まっており、4月の大幅輸入減が供給の問題なのか、あるいは米国内でのインフレによる購買力の低下なのか、5月以降の傾向が注目されます。
(今回予想:2022年6月7日10:00現在)
@3月までの推移と今回予想値
(発表値は黄色の折れ線で、今回分は青の矢印)
灰色の折れ線:モノの貿易収支
黄色の折れ線:モノとサービスの収支(通常発表分)
青の棒グラフ:対中国
オレンジ:対日
上図@では青の棒グラフ(対中貿易赤字)が急拡大しています。4月の数値が注目されます。
下図Aの月別の輸出入額推移を見るとトレンドでは輸出入共に拡大傾向が続いていましたが、ここ数ヶ月はオレンジの輸入が頭打ち傾向になっています。既にモノの輸入では大幅減ですので、今回含めた今後の数値が気に掛かります。
A月別輸出入額(2022年3月迄)
下図はドル円の日足チャートです。昨日131円25銭〜35銭の抵抗線を上抜け、ドルは新たな上値トライに入っています。次の目途は5月12日に下抜けたサポートA(=135円10銭)が抵抗線として見えています(但しAは時間経過で上昇します)。この135円は2002年2月28日高値の135円02銭とほとんど変わらない水準なので、目指す方向性として135円付近になります。この131円35銭〜135円間にはあまり強い抵抗線らしきものがありません。
下値は週足でも131円35銭に抵抗線あるので、今週末終値で上抜けの再確認をした方が良さそうです。さらに、直近底値からのサポートCが(=130円60銭)にあるので、ドル高継続にはここも維持される必要があります。その意味で、1円毎の節目でロングを回転させた方が良さそうです。
また、月足は5月足の形状が悪かったですが、現状まではこれをクリアしているので、7月以降のドル高継続には最低で130円10銭以上の月末終値、ドルの強さを保つには131円35銭以上の終値を確認したいところです。月初寄りが128円74銭ですので、万一これ以下の月末終値の場合は一度ドル上げ終了になります。現状では考え難いですが、スポットが130円を切ってきた場合は要注意です。豪州中銀は予想を上回る利上げを実施しました。今週はECB、来週にはFOMCがあり、月足に大きく影響を与えそうです。
尚、ラインAの底値と高値の38.2%戻しがラインD(=125円00銭)、半値戻しがE(=123円00銭)にあります。今回の底値126円36銭はDに近いでしたが、やや押しが浅かったようで、ドルの強さを確認しています。
(6月7日13:30、1ドル=132円65銭)
オーダー/ポジション状況
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