米連邦公開市場委員会(FOMC)政策金利について(22/5/2)

東京時間では2022年5月5日木曜日夜中未明に発表予定です。

米連邦公開市場委員会(FOMC)政策金利について(22/5/2)

米連邦公開市場委員会(FOMC)政策金利について

NY時間5月4日14時(水曜日)にFOMC会合の記者発表要旨が公表され、その後パウエルFRB議長の定例記者会見が予定(同14時半)されています。今回の市場予想は以下の通りになっています。

(1)政策金利

(5月2日 14時00分現在の予想)

現在のFFレート「0.25%〜0.50」⇒0.50%利上げし「0.75〜1.00%」
(レンジは下限0.50〜0.75%{上限0.75〜1.00%}で、一部は利上げ0.25%の利上げを予想)
(注:直前の予想をご確認お願いします)

市場はインフレ高進に伴い、中央値で50ベーシスの利上げ予想になっています。

@ 下表のFOMCメンバーの意見を見る限り、利上げ幅議論は50ベーシスが基本となっています。市場予想は25〜75ベーシスとかなりの幅があり、利上げ幅の説明次第では、25か75ベーシス利上げの場合はサプライズになりそうな感じです。
A 一部エコノミストはインフレ高進、ウクライナ戦争でのエネルギー価格上昇から、早めに中立金利の2.5%までの利上げを実施すると見ており、今回75ベーシスもあり得るとしています。
B そして、今回は注目の資産縮小の具体的内容が明示されると思います。3月会合時の議論では、国債600億ドル、不動産担保証券350億ドルが上限として適切としています(下記議事要旨ご参照願います)が、高まるインフレにこれを越える内容となるか、逆に、最近冴えないNY株の観点から縮小を抑えるかが注目されています。

C また、第1四半期GDP速報値をどの様に評価するか。加えて、ウクライナ戦争の長期化懸念、中国のゼロコロナ対策に世界経済鈍化予想が出始めているので、この辺りをどの様に利上げに反映するか。
D 下記のCMEFedwatchは僅か1ヶ月半で大幅な利上げ前倒しになっています。特にKでは年内に3%前後の利上げですので、市場はほぼ毎会合で50ベーシスの利上げ見込みになっています。これを裏付ける議論がでるのか注目されます。
以上が予想される項目と思われます。

( 2 )前回3月FOMC会合議事要旨

前回3月FOMC会合で、FRBのバランスシートの保有縮小に関する原則を別紙にて公表しています。
(「バランスシートサイズの減少計画」の項目内一部)

米連邦公開市場委員会(FOMC)政策金利について

(中略)

米連邦公開市場委員会(FOMC)政策金利について 2枚目の画像

(注)本文はあくまで英文の一部を訳したものですので、和訳はあくまで便宜的なものとしてご利用頂き、適宜、英語の原文をご参照して頂きます様お願いします。

( 3 )CME Fedwatch

市場は前回3月中旬時点の予想から一段と利上げに加速に傾いています。年内には最大で3.50〜3.75%までの利上げ予想があります。

米連邦公開市場委員会(FOMC)政策金利について 3枚目の画像

(3月16日時点:前回FOMC前)

米連邦公開市場委員会(FOMC)政策金利について 4枚目の画像

(5月2日時点:今回)

尚、Jの3.25%〜は1.1%   Kの3.25〜は12.1%、3.50%〜は1.1%になっています。

( 4 )最近のFRB関係者の主な発言(最近1週間分程度)

4月22日 ブラード・セントルイス連銀総裁 「0.75%の利上げは過去にある」
4月22日 パウエルFRB議長  「5月のFOMCでは0.50%の利上げが議題になる」
4月21日 デイリー・SF連銀総裁 「複数回の会合で0.50%の利上げを実施する可能性は高い」
4月21日 ブラード・セントルイス連銀総裁「0.50%の利上げは完全に織り込んでだ」
4月20日 カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁 「インフレは現在市場最高水準にあり、あまりに高すぎる」
4月20日 ボスティック・アトランタ連銀総裁 「インフレは天井を打った可能性」
4月20日 エバンス・シカゴ連銀総裁 「バランスシート調整はかなり慎重に行うべき」

4月15日 ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁「緩和策を整然と解除する必要がある」
                   「バランスシート縮小を近く開始するだろう」
4月15日 ウィリアムズ・NY連銀総裁 「中立金利は2〜2.5%のレンジ」
      「利上げペースは経済の進展次第だが、次回の会合で50ベーシスが妥当な選択」
4月14日 ウォラー・FRB理事 「データは0.50%の利上げをサポート」「3月CPIはピーク」
4月13日 バーキン・リッチモンド連銀総裁 「必要であれば金利に関し、更なる行動する可能性」
4月12日 エバンス・シカゴ連銀総裁 「5月の0.50%利上げの可能性は非常に高い」
(以上)

下記はユーロドルの月足チャートです。2018年2月高値からの抵抗線A(=1.2270)とそこから平行に下したB(=1.0505)でユーロ安トレンドラインを形成していますが、4月は下ヒゲで若干下抜きましたが、実体では戻して、Bを守っています。ほぼユーロ安の1つの目安を達成しています。この下限を切れると、2017年1月の底値C(=1.0340)の横サポートになります。月足ベースではドル円もユーロドルもある程度までのドル高を達成しています。5月は更にこれを越えられるのかを見たいと思います。この先もある程度ユーロ安の流れを継続するにはこのCを下抜くことが必要になりそうです。
なお、上値は実体で止められていたD(=1.0900)が非常に強い抵抗線で、越えればE(=1.1300)付近までの上値余地が広がりそうです。

米連邦公開市場委員会(FOMC)政策金利について 5枚目の画像

(2022年5月2日15:20、1ユーロ=1.0511ドル)

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