ドル円122円台前半で底堅く推移、米長期金利低下はやや注意
31日午前の東京市場でドル円は122円を挟んでのもみ合い。朝方、121.83レベルで取引の始まったドル円は、米株先物の反発等を受けて122.45レベルまで値を上げるも失速。再び122円を割り込んだところは買い戻されて方向感をなくし、東京時間正午現在は122.20レベルで取引されています。時間外の米10年物国債利回りが2.33%台に低下していること、序盤に上げた米株先物が反落していることもドル円の頭を重くしています。
日経平均株価は、昨晩海外時間にロシアとウクライナの停戦交渉進展に対する過剰な期待が後退し、欧米株が反落したことを受けて売りが先行。しかし「バイデン政権がガソリン価格高騰や、ロシアのウクライナ侵攻に端を発する供給不足に対応するため、日量100万バレルの石油備蓄放出を数か月間にわたって行うことを検討している」と報じられると原油価格が急落、日経平均は急速に買い戻されて前日終値付近でのもみあいに転じ、49円安で午前の取引を終了しています。
昨晩海外市場でドル円は、東京時間に121.32レベルに急落した後下げ止まり、121円台後半のもみあいに転じた流れを継続、海外時間も121円台後半から122.24までのレンジでの上下に終始しました。
ドル円は週明けから続いた125円台への上昇から一転しての下落のジェットコースター相場もようやく一段落し、121円台前半に一旦足場を作った形です。テクニカルには本日122.06レベルの転換線がらみの動きとなっており、3/7からの短期の上昇局面の38.2%戻し(121.10)を前にいったん下げ止まった形です。
ただ、中期のドル買い地合いに変化はないものの、上げが急だったこともあり、突発的な材料が出た場合半値戻しと基準線の控える119円台後半までの下押しは一応想定しておいた方がよさそうです。
今週は週明けからウクライナ情勢を中心に市場が動き、混乱の中でやや注目度が下がっていますが、週末には米雇用統計の発表を控えて、通常ここからは様子見気分の強くなる時間帯です。
一方で振り返ってみれば今週のドル円の乱高下は米長期金利との相関が比較的高く、午後に入っても低下を続ける米長期金利の動向はやや気がかりです。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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