ドル円、高値警戒感や当局発言に123円台から124円台前半にかけての荒い値動き
29日午前の東京市場でドル円は124円を挟んで乱高下。朝方、123.86レベルで取引が始まったドル円は、朝方123.32レベルまで値を下げた後、仲値公表にかけては実需とみられるドル買いに124.30まで買い上げられました。しかしその後は鈴木財務相の記者会見での「物価対策中の円安を悪い円安と考えるか」との質問に対する「相場についてのコメントは控えるが、悪い円安にならぬよう注意したい」との発言もやや重石となり、123.25まで値を下げる場面もありました。東京時間正午現在は123.34レベルで取引されています。
日経平均株価は、海外市場で欧米株が堅調に推移したことを受けて買い先行で始まりました。 中国の景気見通しの後退から昨晩原油価格が反落したことで、インフレ懸念がやや低下したことが好感され全般的に上昇する業種が目立ちましたが、エネルギー関連株や、金融、不動産株等が値を下げています。
昨晩海外市場では、日本時間に日銀の指値オペ実施により123円台に進んだ円安が、ロスカットを巻き込んで欧州序盤に加速、一時125.09の高値をつけました。しかしさすがにその水準では高値警戒感も出て、一旦123.15レベルまで下げた後、123.91レベルで東京時間につなぐ、最近ではかなり値動きの荒い展開となりました。
テクニカルにはドル円は引き続き強いドル買い地合い。2015年6月高値の125.86まで遮るものが見当たらない状況です。一方で急激に円安が進行したことへの警戒感、125円台をつけたことへの達成感、日本の当局関係者の口先介入への警戒感からやや上値が重くなっていることも事実です。
ただ、日米の金融政策の方向性の違いがここまで際立っていることから、戻りも限られるものと思われ、市場のボラティリティが最近になく高まる中で、本日午後以降ドル円の下値がどこまで押すか、再度上値を追う動きに戻るか等要注視です。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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