ドル円、ウクライナ情勢急展開に下値拡大後は一旦様子見
22日午前の東京市場でドル円は114円台半ばでの乱高下。未明のプーチン大統領の突然のウクライナ親ロシア派地域独立承認を受け朝方、114.82レベルで取引が始まったドル円は、そのまま114.50まで下値を拡大しましたが、その後は114円台後半でのもみあいとなり、東京時間正午現在は114.65レベルで取引されています。
日経平均株価は、ウクライナ情勢の急激な緊迫化を受け売りが先行、下げ幅は一時600円を超えました。その後やや買い戻されるも戻りは鈍く、582円安で午前の取引を終了しています。
昨晩海外市場では日中の米ロ首脳会談開催への安堵感から一転、本日未明にロシアのプーチン大統領がウクライナの新ロシア派地域である「ドネツク」と「ルガンスク」の2地域の独立を承認する大統領令に署名。「平和維持」のため同地域への派兵も指示し、情勢が一気に新たなステージに進みました。米国祝日で市場の反応は鈍かったものの、リスク回避の動きが強まる中、ドル円は114.80レベルまで軟化して東京時間を迎えています。
テクニカルにはドル円は今朝方の下落で21日移動平均線を下抜け、一目均衡表の「雲」の中に突入。当面のサポートは「雲」下限(114.44)と90日移動平均線(114.39)。2/10以降次第に高値を切り下げる動きとなっており、これらを下抜けると1/24からの上昇の76.4%戻し114.15が一旦サポートするか否か微妙なところ。下抜ければ1/4と2/10をピークとしたダブルトップ成立のトリガー1/24安値113.47がターゲットに。一方レジスタンスは上昇中の21日線が本日115.06付近です。
ロシアが事実上のウクライナ侵攻に踏み切る決断をしたことに対し、西側諸国、国連は一斉にこれを非難し、ロシアに対する経済制裁等を発動しつつあります。米ロ首脳会談は見通しが立たなくなり、米国は在ウクライナ大使館をポーランドに移動させるなど事態の緊迫度合いは増しています。事態が流動的なだけに、今後も市場は関連ヘッドラインに振り回されることになりそうです。ただ為替についてはドル円も、ユーロドルも今のところそこまで大きくは反応していないイメージです。すでに米株先物や米長期金利は大きく下げていますが、この後欧州市場や、連休明けとなる米国市場で各市場がどのような動きとなるか十分注意が必要です。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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