米12月消費者物価指数(CPI)の予想
本日(12日)、米国12月消費者物価指数(CPI)が公表されます。前回11月分は概ね予想通りになりましたが、絶対値が非常に高くインフレ高進の継続を見せています。今回12月も一段と上昇する予想になっています。まず前月比では全体が0.4%に対し、コアが0.5%ですので、物価高が食品・エネルギーを除いたよりも高い上昇率を見せています。この傾向が継続すればコアは中々下がってこないことになります。年率ベースでは2つ共に上昇を続けています。
相場は、昨年まで米景気回復軌道の確認⇒米金利高⇒日米金利差拡大からドル買いに繋がっていましたが、先週金曜日以降は金利正常化の早い進展観測にNY株価が影響を受け、ドル買い一辺倒の受け止め方とはならない様相となっています。今日の数値もPCEコアに大きく影響を与えるので、予想を越える数値となった場合に10年債金利の動向は要注意となります。
今回予想
(1月12日9時現在)
( 1 ) 米国消費者物価指数全体(CPI)前月比ベース推移
(青い矢印は今回の予想値、赤はゼロ、青は0.6%)
上記チャートを見ると、過去の高値を結んだ青(0.6%)の横線を2ヶ月連続で越えていましたが、やっと青より下になりました。オレンジ色の移動平均線も0.6%未満になってきたので、この傾向が来月以降も続けられるか否かとなります。
一方で、下記チャートでは赤(2%)の横線がFRBインフレ目標値(=PCEコア)となっており、CPIコアもPCEコアも目標値を大きく上回り、一段とインフレ懸念を強めています。9月FOMC時で2021年末PCEコア予想は3.7%でしたが、12月には4.4%(下図の黒い線)に上方修正していますが、それも大きく越えています。そして今回は2022年末のFOMCでのPCEコア予想値2.7%(青の横線)を加えましたが、果たして今年はそこまで下がるのか要注目です。
( 2 ) 米・CPIコア(青)とPCEコア(オレンジ)の前年比ベースの推移
(赤はFRBのインフレ目標値2%、黒はFOMC予想値4.4%、青はFOMC2022年予想値2.7%、緑の矢印は今回予想値)
注:CPIは米労働省統計局が発表し、PCEは米商務省統計局が発表します。PCEには医療保険に関わる費用なども含まれているため、カバーされる範囲が広くFRBのインフレ指標に採用されています。
下図はドル円の日足チャートです。9月22日底値からのサポートA(=114円40銭)と高値を結んだB(=116円70銭)とでドル上昇ウェッジを形成しています。この間のサポートC(=115円90銭)を切っているので、現在はA方向へトライへの流れになっています。Bに回帰するにはCをこなす必要があります。当面は114円40銭〜115円90銭レンジが想定され、この間のサポートとして114円90銭〜115円、114円60銭があります。上値は115円60銭と115円90銭になります。尚、Aを切った場合は10月4日底値からのサポートD(=113円70銭)があります。
(2022年1月12日10:20 1ドル=115円27銭)
オーダー/ポジション状況
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