ドル円114円台前半、高値圏でもみ合い
16日午前の東京市場でドル円は114円台前半のもみ合い。朝方、114.05レベルで取引の始まったドル円は、序盤は堅調に推移、一時未明の高値に迫る114.25まで上昇しましたが、抜けられずに反落。東京時間正午現在は114.12レベルで取引されています。
日経平均株価は、米FRBがFOMCでインフレ抑制姿勢を鮮明化したにもかかわらず、米主要株価指数が軒並み値を伸ばしたことを好感してほぼ全面高。114円台の円安水準もサポートして上げ幅は一時580円を超えました。しかし、その後は利食い売りに圧され、444円高で午前の取引を終了しています。
注目された未明の米FOMCでは政策金利は据え置かれたものの、資産購入による量的緩和の縮小ペースを従来の倍に加速させ、来年早期に終了することを決定しています。また、同時に発表された経済予測では、2022-23年のインフレ率予測の上方修正に伴い、9月時点では0.3%だった2022年末の政策金利見通し(中央値)は0.9%に引き上げられ、来年3回の利上げを見込む内容に変化、タカ派色の強い内容となりました。
ただ、内容的に事前予想の範疇だったことや、市場に「インフレを抑制しつつ力強い経済拡大が続く」との楽観的見通しが広がったことで、米株は上昇。声明発表後に上昇して114.26の高値をつけたドル円は、一旦114円割れの水準に下げて、114円近辺でアジア時間につないでいます。
テクニカルにはドル円は昨晩の上昇で、11/26以来の高値水準を回復。21日移動平均線を上抜けて、本日はここまで21日線(113.85レベル)の上での推移です。
FOMCは米金利の先高観が裏打ちされた結果となり、基本的には各国との景気回復速度の差と金融政策差を前提にドル高基調が継続中。一方で米長期金利は材料出尽くしからか、午前中は反落しています。
ほぼ予想通りの内容とは言え、政策的には今回のFOMCが大きな転換点となったこと、今週はまだ本日、明日とECB、日銀の政策決定が控えていることから、年末にかけての適正水準を探り、為替市場はもうしばらくは波乱含みです。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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