米FOMC注目だが、オミクロン株には要注意(12/14夕)

14日の東京市場はレンジ取引。値動きはいよいよ小さく、本日はおよそ20ポイントにとどまっている。

米FOMC注目だが、オミクロン株には要注意(12/14夕)

米FOMC注目だが、オミクロン株には要注意

〇本日のドル円、113.55前後で寄り付くも終日を通してレンジ取引、値幅はおよそ20ポイントにとどまる
〇FOMC結果発表を控え足もとはレンジ取引継続、次の方向性は発表後に示されるか
〇オミクロン株への危機感、急速に再燃し楽観論が後退、株価への影響も
〇ドル/円、過去1週間程度1円に満たない動き、参加者も少なくなりクリスマス相場の様相
〇本日欧米時間のドル/円予想レンジは113.10-114.00、113.70-80が最初の抵抗
〇ドル安・円高方向は、113.20-30をめぐる攻防に注目、割り込めば113円を下回る可能性も

<< 東京市場の動き >>

14日の東京市場はレンジ取引。値動きはいよいよ小さく、本日はおよそ20ポイントにとどまっている。

ドル/円は113.55円前後で寄り付いたものの、終日を通してレンジ取引。寄り付きを中心に上下10ポイント程度の揉み合い相場だった。日経平均株価がザラ場で一時300円を超える下落をたどったものの、為替市場の反応はいまひとつ。レンジ内から脱却できないまま、16時現在ドル/円は113.60-65円で推移し、欧米市場を迎えている。
なお、トルコリラは本日東京で再び売りが優勢に。対円では前日記録した安値を下回ることは出来なかったが、それでも夕方に掛けて大きく値を崩すなど弱含み。

一方、材料的に注視されていたものは、「新型コロナ」と「米国情勢」について。
前者は、金融市場のみならず一般的にも「オミクロン株は弱毒性」との見方が広がるなか、英国で「オミクロン株感染による初の死者を確認」と伝えられ、楽観論が一気に後退した。また、そんな英国では保健相が「オミクロン株がロンドンで2日以内に主流になる」との見通しを示し、一部で警戒感がさらに強まっていたようだ。一方、「中国本土で『オミクロン株』を初確認」との別の報道も観測されるなど、依然として予断を許さない状況にあることは間違いない。
対して後者は、パウエルFRB議長の再任こそ決まったものの欠員の補填などがいまだ行われないFRB理事の人事について、サキ報道官が「候補者を近く発表する」と述べたうえで、クリスマス休暇前に最終的に決定したいと指摘していた。また、それとは別に民主党のシューマー上院院内総務が「債務上限引き上げ法案を14日に上院で採決」する旨を明らかにし、こちらも話題に。

<< 欧米市場の見通し >>

ドル/円相場は引き続きレンジ内。過去1週間程度推移している113.22-95円をいまだ脱することは出来ていない。油断は禁物だが、明日15日に注目の米FOMCの結果発表が予定されていることもあり、それに向けて足もとはレンジ取引継続か。年末年始そして来年に向けた次の方向性が示されるのは、明日の米FOMC発表後になるのかもしれない。
日米欧英など各国の金融政策に対する関心は依然として高いなか、今週は先で取り上げた米FOMCのほか、日欧英もそれぞれ中銀が政策金利に関する発表を行う見込みだ。そちらも併せて注意しておきたい。そうしたなか、前述したように楽観論一辺倒だった「新型コロナ・オミクロン株」について、危機感が急速に再燃している感を否めず、その一端は昨日米株市場でNYダウなど主要3指数すべてがマイナス圏で引けたことに示されているようだ。明日の米FOMCをにらみつつも、さらなる米株安が進行した場合には為替市場でドル売りが進行する展開もありそうだ。

テクニカルに見た場合、ドル/円は過去1週間程度と考えても1円動いていないばかりか、期間をさらに狭めれば形成レンジはさらに狭くなる。参加者も少なくなっており、典型的なクリスマス相場といえるかもしれない。また本日に限れば、そんなレンジ取引の継続を否定できないが、それは明日のレンジ放れに向けた「嵐の前の静けさ」か。足もと113円台からの解放が見込まれると、上方向であればフィボナッチポイントの114.40円、底割れすると週間安値112.73円をターゲットにした動きが予想されている。

材料的に見た場合、中長期的には、本土・天津市で初めてオミクロン株感染者が観測された「中国情勢」、英国で死者発生との報道を受け弱毒性観測への疑問符もつけられた「新型コロナ・オミクロン株問題」、「原油供給問題」−−などに注目。
一方、本日は米経済指標として、11月の生産者物価指数が発表されるものの、それ以外の材料には乏しい。ただブリンケン米国務長官が引き続きASEAN加盟国を訪問しているうえ、前述した「債務上限引き上げ法案を14日に上院で採決」見込みであることには一応要注意かもしれない。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは113.10-114.00円。先週末そして昨日も上げ止まった113.70-80円が最初の抵抗。抜けると113.95円が意識されそうだ。
対するドル安・円高方向は、同様に先週末と昨日少なくとも2度にわたって下値をサポートした113.20-30円をめぐる攻防に注目。ただ、割り込めば一時的にせよ113円を下回る可能性も否定できない。

米FOMC注目だが、オミクロン株には要注意

ドル円日足


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