ドル円、重要イベントを控えて様子見ムードが継続中。米FOMCがメインイベント(12/15朝)

14日(火)のドル円相場は狭いレンジ内で方向感に欠ける展開。

ドル円、重要イベントを控えて様子見ムードが継続中。米FOMCがメインイベント(12/15朝)

ドル円、重要イベントを控えて様子見ムードが継続中。米FOMCがメインイベント

〇ドル円、米国時間にかけ安値113.43まで下落
〇オミクロン株感染拡大懸念、株式市場の軟調推移が重石
〇その後はFOMC前のポジション調整、生産者物価指数の伸び率加速に113.75まで反発
〇ユーロドル、欧州時間午後1.1326まで伸ばすも感染拡大懸念等背景に1.1256まで反落
〇ドル円、テクニカル的に強い地合い、下がったところで押し目買いが出易いチャート形状
〇FOMCのタカ派的観測が要因となり、金融引き締めへの転換が意識されやすい状況
〇ドル円相場はアップサイドリスクが強まる1日になりそう
〇本日の予想レンジ:113.20ー114.20

海外時間のレビュー

14日(火)のドル円相場は狭いレンジ内で方向感に欠ける展開。@新型コロナウイルス・オミクロン株の感染拡大懸念(英国で初の死者を確認)や、A上記@を背景とした株式市場の軟調推移(リスク回避の円買い圧力)が重石となり、米国時間にかけて、安値113.43まで下落しました。しかし、前日海外時間に記録した安値113.39をバックに下げ渋ると、B米FOMCを控えたポジション調整(米金利上昇→米ドル高)や、C株式市場およびWTI原油先物の下げ幅縮小(リスク回避の円買い後退)、D米11月生産者物価指数(結果9.6%、予想9.2%)の伸び率加速が支援材料となり、米国時間午後にかけて、高値113.75まで反発しました。

引けにかけて小反落するも下値は堅く、本稿執筆時点(日本時間12/15午前5時00分現在)では、113.72前後で推移しております。

14日(火)のユーロドル相場は軟調推移。欧州時間午後にかけて高値1.1326まで上値を伸ばすも、買い一巡後に伸び悩むと、@欧州圏で広がる新型コロナウイルス感染拡大懸念や、A欧米金融政策の方向性の違い、B米11月生産者物価指数の伸び率加速、C独IFO経済研究所による2022年成長率予測の下方修正(9月時点の5.1%から3.7%へ修正)、Dウクライナを巡る地政学的リスクが重石となり、米国時間午後にかけて、安値1.1256まで反落しました。引けにかけて小反発するも戻りは鈍く、本稿執筆時点(日本時間12/15午前5時00分現在)では、1.1260前後で推移しております。

本日の見通し

ドル円は重要イベント(日米欧の金融政策イベント)を前に方向感に欠ける値動きとなりました(113円台半ばで様子見ムード)。但し、@ダウンサイド(113円台前半)に一目均衡表雲上限などの支持帯が控えていること、Aその更に下(112円台半ば)に直近で二度止められた強力な支持帯(11/30安値112.53、12/3安値112.56)が控えていること等を踏まえると、テクニカル的に見て、地合いは強い(下がったところでは押し目買いが出易いチャート形状→下値余地は乏しい)と判断できます。

こうした中、本日は日本時間明日早朝4時00分に発表される米FOMC(連邦公開市場委員会)や、同4時30分のパウエルFRB議長定例記者会見に注目が集まります。今回は経済見通し(SEP)とドットチャートの発表を含む会合となるため、注目点は以下3つに分類できます(一つ目はドットチャートの中央値が上方修正されるか否か。二つ目は声明文のインフレ部分の文言が変更されるか否か。三つ目はテーパリング加速についての決定がなされるか否か)。

一つ目については、ブラックアウト期間前の米当局者のタカ派的な発言を見る限り、2022年末、2023年末共に上方修正される公算が大きいと判断できます(2022年の利上げ回数が2回なのか3回なのか、或いは4回なのか注目)。二つ目については、パウエルFRB議長が先月末に「一時的という文言を使うことをやめるべきだと考えている」と発言したことで、これまで声明文で繰り返し用いられてきた「一時的(transitory)」という文言は削除される可能性が高いと判断できます。三つ目については、現行の月間150億ドル(米債100億ドル、住宅ローン担保証券50億ドル)の削減額が、月間300億ドル(米債200億ドル、住宅ローン担保証券100億ドル)の削減額へと増額されるシナリオが想定されます。

この為、市場では米FRBによる金融緩和から金融引き締めへの政策転換が意識されやすく、ドル円相場は、米金利上昇→米ドル高の経路で、アップサイドリスクが強まる1日となりそうです(尚、本日は米FOMC以外にも、中国11月小売売上高や、中国11月鉱工業生産、中国11月固定資産投資、米11月小売売上高、米12月ニューヨーク連銀製造業景気指数など重要イベントが目白押しとなります)。

本日の予想レンジ:113.20ー114.20

注:ポイント要約は編集部

ドル円、重要イベントを控えて様子見ムードが継続中。米FOMCがメインイベント

ドル円日足

オーダー/ポジション状況

関連記事

「FX羅針盤」 ご利用上の注意
掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。

ページトップへ戻る