ドル円、底堅い動きが継続中。米FOMCを控えて様子見ムードが強まるか(12/14朝)

週明け13日(月)のドル円相場は底堅い動き。

ドル円、底堅い動きが継続中。米FOMCを控えて様子見ムードが強まるか(12/14朝)

ドル円、底堅い動きが継続中。米FOMCを控えて様子ムードが強まるか

〇ドル円、株式市場の堅調、FOMCへの警戒感から欧州時間朝方にかけて、高値113.74まで上昇
〇日銀短観は強弱まちまち、ドル円に与える影響は限定的
〇ユーロドル、欧州時間朝方にかけて、安値1.1262まで下落
〇米欧の金融政策の方向性の違い、ウクライナを巡る地政学的リスク等が重石
〇ドル円、一目均衡表の「雲」が下に控え、112円台半ばも堅く、下値余地乏しい
〇ファンダメンタルズもFOMCのタカ派的内容観測等ドル円上昇材料増える
〇ドル円相場の底堅い動きをメインシナリオとして予想
〇本日の予想レンジ:113.10ー113.90

海外時間のレビュー

週明け13日(月)のドル円相場は底堅い動き。アジア時間早朝にかけて、安値113.28まで下げ幅を広げるも、売り一巡後に下げ渋ると、@新型コロナウイルス・オミクロン株を巡る過度な悲観論の後退や、A中国政府による財政出動期待(中国共産党指導部は先週の中央経済工作会議で来年の最優先事項を「安定の確保」と指摘)、B上記@Aを背景とした株式市場の堅調推移(リスク選好の円売り圧力)、C米FOMCを控えた警戒感(今週12/16の米FOMCがタカ派な結果になるとの警戒感から米金利上昇→米ドル高の流れが加速)が支援材料となり、欧州時間朝方にかけて、高値113.74まで上昇しました。

引けにかけて反落するも下値は堅く(新型コロナウイルス・オミクロン株の感染拡大懸念→米主要株価指数下落→米金利低下→ドル売り・円買い)、本稿執筆時点(日本時間12/14午前4時45分現在)では、113.50前後で推移しております。尚、日本時間早朝に発表された日銀短観は、大企業製造業・業況判断DIが市場予想を下回る一方、大企業非製造業・業況判断DIが市場予想を上回るなど強弱まちまちの結果となり、相場への影響は限定的となりました(全規模・全産業の2021年度のドル円想定レートは109.09)。

週明け13日(月)のユーロドル相場は軟調推移。アジア時間早朝にかけて高値1.1320まで上値を伸ばすも、前週末金曜日に記録した高値1.1325をバックに伸び悩むと、@欧州圏で広がる新型コロナウイルス感染拡大懸念(ユーロ圏各国による感染拡大防止策強化への警戒感→欧州経済の先行き不透明感。デギンドスECB副総裁も新型コロナウイルス検査で陽性反応)や、A欧米金融政策の方向性の違い(今週予定されているECB理事会でECBが資産購入プログラム=APPを一時的且つ限定的に拡大するとの報道あり。テーパリングペースの加速が織り込まれる米国とは対照的)、Bウクライナを巡る地政学的リスク、C米FOMCを控えた警戒感が重石となり、欧州時間朝方にかけて、安値1.1262まで下落しました。引けにかけて持ち直すも戻りは鈍く、本稿執筆時点(日本時間12/14午前4時45分現在)では、1.1290前後で推移しております。

本日の見通し

ドル円は一時113.28まで下げ幅を広げるも、海外時間にかけて113円台半ばへと持ち直しました。ダウンサイド(113円台前半)に一目均衡表雲上限が控えている他、その更に下(112円台半ば)には、直近で二度止められた強力な支持帯(11/30安値112.53、12/3安値112.56)も並んでいるため、テクニカル的に見て、下値余地は乏しいと判断できます(下がったところでは押し目買いが出易いチャート形状)。ファンダメンタルズ的に見ても、米テーパリングペースの加速観測(今週12/16の米FOMCがタカ派的になるとの期待感)や、新型コロナウイルス・オミクロン株を巡る過度な悲観論後退など、ドル高・円安に繋がり易い材料が増えつつあります。以上を踏まえ、当方では引き続き、ドル円相場の底堅い動きをメインシナリオとして予想いたします。尚、本日は日本時間22時30分に米11月生産者物価指数の発表が予定されていますが、日米欧の金融政策イベントを週央以降に控え、様子見ムードが広がりやすく、上下共方向感を見出しづらい展開となりそうです。

本日の予想レンジ:113.10ー113.90

注:ポイント要約は編集部

ドル円、底堅い動きが継続中。米FOMCを控えて様子ムードが強まるか

ドル円日足

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