ドル円、約4年10ヵ月ぶり高値圏へ急上昇。米長期金利上昇がドル高の背景(11/25朝)

24日(水)のドル円相場は堅調な展開。

ドル円、約4年10ヵ月ぶり高値圏へ急上昇。米長期金利上昇がドル高の背景(11/25朝)

ドル円、約4年10ヵ月ぶり高値圏へ急上昇。米長期金利上昇がドル高の背景

〇ドル円、米長期金利の急上昇やFOMC議事要旨のタカ派的内容等に米国時間午後に一時115.52まで急伸
〇ユーロドル、独IFO指数の不冴えや地政学リスク、独ロックダウンの噂に1.1186まで急落
〇ドル円2017年1月以来の高値更新、テクニカルの地合い極めて強い
〇ファンダメンタルズも日米金融政策の方向性の違いが継続し、ドル円のさらなる上昇予想される
〇本日、感謝祭で米、株、債券市場休場、明日も短縮取引、流動性低下
〇ただし、一部で予想されている隙をついてのフラッシュクラッシュは発生しないと予想
〇本日の予想レンジ:115.00ー115.80

海外時間のレビュー

24日(水)のドル円相場は堅調な展開。@日経平均株価の急落(リスク回避の円買い圧力)を背景に、欧州時間朝方にかけて安値114.83まで下げ幅を広げるも、一巡後に下げ渋ると、A日米金融政策の方向性の違いや、B米金融政策の先行き不透明感後退(パウエルFRB議長続投決定で、テーパリングペースの加速+米利上げ前倒し観測再燃→米ドル独歩高)、B米長期金利の急上昇(米10年利回りは約1ヵ月ぶり高水準となる1.69%まで急上昇)、Cサンフランシスコ連銀デイリー総裁によるタカ派発言(テーパリングの加速を支持)、D米FOMC議事要旨のタカ派的な内容(複数の政策担当者が「高インフレが継続すれば、債券買い入れプログラムの縮小ペースを加速させると共に、より迅速に利上げの実施に踏み切ること」に前向き)などが支援材料となり、米国時間午後にかけて、2017年1月19日以来、約4年10ヵ月ぶり高値となる115.52まで急伸しました。引けにかけて小反落するも下値は堅く、本稿執筆時点(日本時間11/25午前5時20分現在)では、115.40前後で推移しております。

24日(水)のユーロドル相場は大幅続落。@ドイツを巡る政局不透明感後退(社会民主党SPDと、自由民主党FDP、緑の党が連立合意)を背景に、欧州時間朝方にかけて一時1.1255まで上値を伸ばすも、一巡後に伸び悩むと、A独11月IFO企業景況感指数(結果96.5、予想96.6、前回97.7)の冴えない結果(5ヶ月連続の低下)や、Bロシア・ウクライナを巡る地政学的リスクの高まり(両国が軍事演習を実施)、C欧州圏における新型コロナウイルスの感染拡大リスク(ドイツでロックダウンが再開されるとのRumor)、D米金利上昇に伴うドル高圧力、E心理的節目1.1200を割り込んだことに伴う短期筋のロスカットが重石となり、米国時間にかけて、2020年7月1日以来、約1年5ヶ月ぶり安値となる1.1186まで急落しました。引けにかけて小反発するも戻りは鈍く、本稿執筆時点(日本時間11/25午前5時20分現在)では、1.1200前後で推移しております。

本日の見通し

ドル円は2017年3月10日に記録した高値115.51を僅かに上回り、2017年1月19日以来、約4年10ヵ月ぶり高値となる115.52まで上昇しました。強い買いシグナル(一目均衡表三役好転+強気のパーフェクトオーダー+強気のバンドウォーク)が点灯する中、テクニカル的に見て、地合いは極めて強いと判断できます(上位足から下位足に至る全てのテナーで買いシグナルが点灯)。ファンダメンタルズ的に見ても、日米金融政策の方向性の違い(テーパリングペースの加速や利上げ時期の前倒しが織り込まれつつある米国と、金融緩和脱却の糸口すら掴めていない日本との金融政策格差)が継続する中、ドル円相場の更なる上昇が予想されます。

本日は米感謝祭(サンクスギビングデー)で米株・米債市場が休場となり、明日金曜日も「ブラックフライデー」で米株・米債市場が短縮取引となる為、市場参加者の激減(流動性低下)が見込まれるものの、感謝祭明けからクリスマスにかけては、株高・リスク選好の円売りの流れが期待できることから、ドル円相場は本日も底堅さを保つと予想いたします(一部で警戒されている低流動性の隙をついたフラッシュクラッシュは発生せず、ドル円は2017年1月19日に記録した高値115.62に向けて上昇するシナリオを想定)。

本日の予想レンジ:115.00ー115.80

注:ポイント要約は編集部

ドル円、約4年10ヵ月ぶり高値圏へ急上昇。米長期金利上昇がドル高の背景

ドル円日足

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