ドル円114円台前半をじり高推移、米CPI上昇でドル買い再開
11日午前の東京市場でドル円は小幅続伸。朝方、113.90レベルで取引の始まったドル円は、序盤の113.86を底値に徐々に買いが強まり、10時前後に104円台に乗せ昨晩NY市場での高値114.01を抜けました。その後もじり高に推移し、一時114.16の高値をつけた後、東京時間正午現在は114.09レベルで取引されています。
日経平均株価は、昨晩米主要株価指数が軒並み下落したことから売りが先行しましたが、中国恒大グループが支払い猶予期限を迎えていた米ドル建て債の利払いを実施したとの報道等で上昇に転じ、218円高で午前の取引を終了しています。
昨晩海外市場では、注目された米10月CPIが前年同月比6.2%と市場予想の5.8%や前月の5.4%を大幅に上回るサプライズとなったことで、米長期金利が急上昇。ドル円は先週末の米雇用統計発表以降の調整下げをすべて取り戻す形で一時114円台を回復、113円台後半でアジア時間を迎えています。
テクニカルにはドル円は昨日の上昇で本日113.85レベルの21日線を回復。先週以前のもみあいの水準に戻しました。114円台の重さは相変わらずですが、一昨日の下げでドル買いポジションもだいぶ軽くなってきていると思われることから、ここから仕切り直しといったところでしょうか。
年率6.2%の消費者物価指数の上昇率は約30年ぶりの高水準。11月はさらに状況が悪化している可能性が高いことから、市場では再び早期利上げ観測が頭をもたげてきています。エネルギー価格の高騰や、流通のボトルネックなどの特殊要因が含まれるものの、これ以上の水準が続くとFRBも何らかのアクションをとらざるを得ないと考えるのは自然です。本日は北米市場が休場で指標等の発表はありませんが、今後の米経済指標には、これまで以上に神経質にならざるを得ないものと思われます。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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