ドル円、ポジション調整一巡後に持ち直す展開。年初来高値更新が射程圏内(10/15朝)

14日(木)のドル円相場は堅調な値動き。

ドル円、ポジション調整一巡後に持ち直す展開。年初来高値更新が射程圏内(10/15朝)

ドル円、ポジション調整一巡後に持ち直す展開。年初来高値更新が射程圏内

〇ドル円、米国時間にかけ113.72まで上昇、良好な米新規失業保険申請件数等がサポート
〇ユーロドル、米長期金利上昇と株価堅調に欧州時間朝方にかけて高値1.1624まで上昇後1.16割れ
〇ドル円テクニカルの地合い強く、113.81、114.00、114.03等がターゲット
〇本日、NY連銀製造業景況指数等の米重要指標、FRB当局者発言要注視
〇5・10日要因の午前のドル買いも注意
〇本日の予想レンジ:113.30ー114.10

海外時間のレビュー

14日(木)のドル円相場は堅調な値動き。@米FOMC議事要旨で「テーパリングが11月中旬か12月中旬に開始される可能性がある」との見解が示されたことや、A米金利先高観を背景としたドル買い圧力(日米金融政策格差に着目したドル買い・円売り)、B株式市場の堅調推移(VIX低下→リスク選好の円売り圧力)、Cテクニカル的な地合いの強さ、D米新規失業保険申請件数の良好な結果(結果29.3万件、予想31.9万件)などが支援材料となり、米国時間にかけて、高値113.72まで上昇しました。引けにかけて小反落するも下値は堅く、本稿執筆時点(日本時間5時10分現在)では、113.69前後で推移しております。

14日(木)のユーロドル相場は上昇後に反落。@米金利低下に伴うドル売り圧力や、A株式市場の堅調推移(リスク選好のドル売り圧力)、B短期筋のショートカバーが支援材料となり、欧州時間朝方にかけて、高値1.1624まで上昇しました。しかし、10/4に記録した直近高値1.1641をバックに伸び悩むと、C欧米金融政策格差に着目したユーロ売り・ドル買い圧力や、DラガルドECB総裁によるハト派的な発言(インフレ率の上昇は一時的)、Eテクニカル的な地合いの弱さが重石となり、米国時間にかけて、安値1.1584まで反落しました。引けにかけて小反発するも戻りは鈍く、本稿執筆時点(日本時間午前5時10分現在)では、1.1596前後で推移しております。

本日の見通し

ドル円は前日海外時間に一時113.21まで反落しましたが、すぐに持ち直す力強い動きとなりました(10/13高値113.81→10/13安値113.21→10/14高値113.72)。強い買いシグナルを示唆する三役好転や移動平均線のパーフェクトオーダーが成立する中、テクニカル的に見て、地合いは強い(下値余地は乏しい)と判断できます。目先は、10/13高値113.81や、心理的節目114.00、2018年11/28高値114.03を試すシナリオが想定されます(オプション市場でも短期物を中心にリスクリバーサルが円プットオーバーに転じるなど、アップサイドを織り込む動きが活発化)。

こうした中、本日は日本時間21時30分に発表される米9月小売売上高や米10月ニューヨーク連銀製造業景況指数、同23時00分の米10月ミシガン大学消費者信頼感指数、同1時20分のニューヨーク連銀ウィリアムズ総裁発言に注目が集まります。米経済指標が力強い結果を示す場合や、米当局者よりタカ派的な発言が見られる場合には、米早期利上げ観測台頭(来年の複数回の利上げを織り込む展開)→米長期金利上昇→米ドル高の経路でドル円が再び年初来高値突破を試す展開が見込まれることから、当方では引き続き、ドル円相場の続伸をメインシナリオとして予想いたします(日米金融政策の方向性の違いに着目したドル買い・円売りと、株高を背景としたリスク選好の円売りの組み合わせがドル円の支援材料)。尚、本日は5・10日となる為、日本時間9時55分に決定される本邦公表相場に向けてのドル不足(ドル買い・円売り)にも注意が必要でしょう。

本日の予想レンジ:113.30ー114.10

注:ポイント要約は編集部

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ドル円日足

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