ドル円110円台前半 米長期金利上昇にレンジ上限付近での取引
24日午前の東京市場でドル円は高値圏でのもみ合い。朝方、110.33レベルで取引の始まったドル円は、9時台に入って昨晩海外時間の高値110.35を超え、一時110.42まで上昇しました。
しかし、時間外の米長期債利回りが伸び悩んだこともあり、最近の取引レンジ上限の110.46を前に反落、東京時間正午現在は110.40レベルで取引されています。
日経平均株価は大幅反発。中国恒大グループのデフォルトリスクがいったん和らぎ、欧米主要株価指数が反騰したことを受け、大きく買いが先行、上げ幅は一時600円を超え、561円高で午前の取引を終了しています。
昨晩海外市場ではFOMC後ワンクッションおいての米長期金利の急上昇と、中国恒大グループが23日のデフォルトを一旦回避したことで、市場に安堵感が広がり、ドル円は米国時間にほぼ一方向に上昇。110.35の高値をつけそのまま高値圏でアジア時間を迎えています。
テクニカルにはドル円は、昨晩からの上昇で8/13以来一か月超の持ち合い相場のレンジ上限110.46に接近中。この間21日線、90日線を上抜けて一目均衡表の「雲」の上に出る等ドル買い地合いに転じつつあります。
市場ではFRBがFOMCにおいて市場予想の範囲内でのテーパリングの開始と利上げの見通しを示したこと、それを受けても株式市場が大崩れしなかったこと等からリスク選好に回復の兆しが見られます。
一方で焦点となっている中国恒大グループのデフォルト問題では、23日の人民元建て金利支払いにより、即時デフォルトこそ回避したものの、同日支払期日で、デフォルトが宣言されるまでに30日の猶予があるとされるドル建ての金利が支払われた話は聞こえてきておらず、危機を脱したとは言えない状況です。この問題は引き続きリスク選好への足枷として残りそうで、今しばらくは中国関連ニュースには神経質にならざるを得ない状況が続きます。
ドル円日足
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