材料難、NY休場もありレンジ取引継続か(9/6夕)

週明け6日の東京市場は、レンジ取引。本日はレーバーデーでNYが休場になることもあってか、積極的な動意は手控えられている。

材料難、NY休場もありレンジ取引継続か(9/6夕)

材料難、NY休場もありレンジ取引継続か

〇本日のドル円、レーバーデーでNY休場、109.65-85の横這い推移、積極的な動意は手控えられる
〇日経平均株価は終値ベースで上げ幅が500円を超える大幅高、日本株は31年ぶり高値水準
〇米雇用統計はドル売りを誘発させたが、レンジは抜けられず、欧米時間も基本的にレンジ取引か
〇本日は米経済指標の発表は特になく、手掛かり材料難の状況
〇本日欧米時間のドル/円予想レンジは109.60-110.40
〇ドル高・円安方向は110.10前後が弱い抵抗、抜ければ110.41を目指す
〇ドル安・円高方向は先週末安値109.59レベルが最初のサポート、割り込めば109.41が意識される

<< 東京市場の動き >>

週明け6日の東京市場は、レンジ取引。本日はレーバーデーでNYが休場になることもあってか、積極的な動意は手控えられている。

先週末、次期自民党総裁選に出馬しないことを明言した菅首相の後継者争いが早くもそこここで観測されていた。一方、WHOが、新型コロナウイルスの変異株について「ミュー株」を新たに「注目すべき変異株」に指定したことを明らかにし、物議を醸している。
そうした状況下、ドル/円は109.70-75円で寄り付いたものの基本揉み合い。109.65-85円といった20ポイント弱の横這い推移で、方向性はほぼうかがえなかった。日経平均株価は終値ベースでも上げ幅が500円を超える大幅高となったものの、為替市場への影響は限定的なものにとどまっている。16時現在、ドル/円は109.80円前後で推移、欧米市場を迎えていた。
なお、為替は全般的に小動きをたどるなか、日本株は堅調。日経平均のほか東証株価指数も強含みに推移すると、いわゆるバブル期以来「31年ぶり高値水準」へと一時達している。

一方、材料的に注視されていたものは、「日本の政局」と「中国情勢」について。
前者のうち、菅氏の後継者争いとも言える自民党の総裁選は、現段階で岸田氏や石破氏など4人か5人で争うことになる模様。そうしたなか、読売新聞の緊急世論調査では「次期首相」として河野行革担当相に期待する向きがもっとも多かったと報じられていた。ただ、テレ朝によると、麻生財務相は自身の派閥に所属する河野氏を支持せず、高市氏の支持に回る可能性があるという。そのほか「衆院選、11月実施が濃厚に」といった内容も別に伝えられていたようだ。
対して後者は、週末に中国とイランの外相が電話会談を実施するなか、双方は「アフガンの混乱を招いたのは米国だと名指しで非難」したという。また香港英字紙が「米中気候変動問題協議、多くの公約を求める声に対し中国政府が反発し合意に至らず」と報じており、一部で話題に。「台湾の防空識別圏に中国戦闘機が侵入、ワクチン提供に反発か」、「中国人民銀副総裁、民間セクターに対するさらなる規制上の締め付け強化を示唆」−−などといった報道も別途観測されていた。

<< 欧米市場の見通し >>

先週末に発表された米雇用統計は、失望を誘う内容でドル売りを誘発させたが、レンジは抜けられず。ドル/円は週明けとなる本日東京時間も、引き続き109.41-110.41円という1円レンジのなかでの一進一退となっている。予断を許さないが、本日はレーバーデーでNY市場が休場となることもあり、このあとの欧米時間についても、基本的にはレンジ取引が続く見込みだ。
米ファンダメンタルズならびに、金利動向への関心が高いという状況に変化ないが、前述したように先週末の米雇用統計失望もあり、早期テーパリング開始期待にややブレーキがかかった感は否めない。そうした意味もあり、米経済指標に対する注目度は引き続き高いものの、本日はNY休場のため米経済指標の発表は予定されておらず、手掛かり材料難の状況だ。次なる材料や、先物市場における米株の動きなどをにらみつつも、エネルギーを蓄積する動きに終始する可能性もある。

テクニカルに見た場合、ドル/円は当初の85銭レンジを1円レンジとわずかに拡大させたが、抜けられず依然としてそのなかでの動き。「今週中」というような期間でいえば、レンジブレークも十分予想されるものの、「本日」だけに限れば材料不足もあり、引き続きレンジ取引か。109円台後半を中心とした往来相場が続く公算が大きい。

材料的に見た場合、中長期的には、アフガンや気候変動問題でも米国との対立が観測されている「中国情勢」のほか、菅氏の後継者争いが活発化しつつある「日本の政局」、「アフガン情勢」、「新型コロナ変異種(デルタ株・ミュー株)」−−などが注視されている。
一方、本日はNY休場もあり、米経済指標の発表はとくに予定されていない。また、米地区連銀総裁などの講演もなく、材料に欠けるなか、やや気掛かりなのは「米失業保険の上乗せ給付期限」が本日で切れること。すぐにどうこうという話ではないが、次の新規失業保険申請件数などの数値が早くも注視されている。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは109.60-110.40円。時間足などごく短期的には110.10円前後が弱い抵抗となっている感。抜ければ110.41円を目指す。
対するドル安・円高方向は、先週末安値の109.59円レベルが最初のサポート。8月31日もちょうど同じ水準で下げ止まっており、見た目より強いサポートなのかもしれない。割り込めば、109.41円が意識されそうだ。

材料難、NY休場もありレンジ取引継続か

ドル円日足


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