ドル円、レーバーデーでカナダ及び米国勢不在の中、狭いレンジ内で膠着
〇ドル円、リスク選好の円売り等で欧州朝方に109.94まで上昇するも基本膠着状態
〇ユーロドルも週後半のECB理事会待ちで1.18台後半で動意に乏しい
〇先週末の雇用統計、NFP不冴えでネガティブサプライズ、いったんドル売られる
〇一方でテーパリングが年明けにずれ込むほどのインパクトは想定できず、市場への影響は限定的
〇ドル円、週後半のFRB当局者発言を控え本日も動きにくいか
〇本日の予想レンジ:109.50ー110.10
海外時間のレビュー
週明け6日(月)のドル円相場は狭いレンジ内で膠着。米8月雇用統計(先週末金曜日のネガティブサプライズ)後のドル売りの流れが継続する中、アジア時間朝方にかけて、安値109.74まで下落しました。しかし、一目均衡表基準線に続落を阻まれると、日経平均株価の上昇を背景としたリスク選好の円売り圧力や、本邦解散総選挙を控えた期待感(追加緩和期待)が支援材料となり、欧州時間朝方にかけて、高値109.94まで反発しました。もっとも、その後は、北米勢不在(レーバーデーでカナダ及び米国休場)で動意に乏しく、本稿執筆時点(日本時間午前6時00分現在)では、109.86近辺で推移しております。
週明け6日(木)のユーロドル相場は狭いレンジ内で膠着。米8月雇用統計後のドル売りの流れが継続する中、アジア時間朝方にかけて、高値1.1887まで上昇しました。しかし、買い一巡後に伸び悩むと、急ピッチで進んだユーロ買いの反動や、今週後半(9/9)に予定されているECB理事会を控えたポジション調整が重石となり、欧州時間朝方にかけて、安値1.1856まで反落しました。もっとも、その後は北米勢休場(レーバーデー)で動意に乏しく、本稿執筆時点(日本時間午前6時00分現在)では、1.1871近辺で推移しております。尚、昨日発表されたドイツ7月製造業新規受注(結果24.4%、予想18.9%、前年同月比)は市場予想を上回る結果となりましたが、市場の反応は限定的となりました。
本日の見通し
先週末金曜日に発表された米8月雇用統計は、非農業部門雇用者数(NFP)が市場予想73.3万人に対して結果が23.5万人に留まるネガティブサプライズとなりました。市場では米FRBがテーパリング開始時期を遅らせるのでは無いかとの思惑が強まり、対主要通貨で「ドル売り」が活発化する展開となりました。とは言え、@前回分・前々回分が共に上方修正されていること、A米新規失業保険申請件数の良好な結果を継続していること、B米失業保険の上乗せ給付が期限切れ(9/4)となったこと等を踏まえると、来月発表される米9月雇用統計が力強いV字回復を遂げる可能性は相応に高いと考えられます。
この為、米テーパリング開始時期が「年内」から「年明け以降」にずれ込むほどのインパクトは想定できず、単に開始発表時期が9月FOMCから、11月乃至は12月FOMCに後ろ倒しされる程度のものに留まると予想されます(市場への影響は限定的)。尚、本日はレーバーデー明けで米国勢が祝日から戻ってきますが、米3年債入札以外に特段イベントが予定されておらず、また、週後半にかけて複数の米当局者発言(ブラックアウト期間入り直前となるため注目度が高い)を控えている為、ドル円は上下しつつも、方向感を見出しづらい時間帯が続くと予想いたします。
本日の予想レンジ:109.50ー110.10
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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