ドル円、心理的節目109円の大台回復。約1週間ぶり高値圏へ
〇ドル円、米国時間午後にかけて、109.18(5/20以来、約1週間ぶり高値圏)まで上昇
〇米長期金利の下げ止まり、根強い米早期テーパリング観測、対ユーロでのドル買い等が背景
〇ユーロドルは1.2263までで失速、ECBによる早期テーパリング観測の後退等で1.22割れ
〇ドル円、心理的節目109.00の大台を回復、テクニカルの地合い強い
〇ファンダメンタルズも米早期テーパリング観測の再燃がドル円をサポート
〇ドル円相場の上昇をメインシナリオとして予想、本日はスポ末日、公表相場決定前後のフロー注意
〇本日の予想レンジ:108.80ー109.60
海外時間のレビュー
26日(水)のドル円相場は堅調な値動き。@対ユーロでのドル買い圧力や、A米長期金利の下げ止まり、Bロンドンフィキシングに向けてのドル買いフロー、C根強い米早期テーパリング観測(クオールズFRB副議長は昨日「資産購入縮小の条件を年内に満たすと予想」と発言)が支援材料となり、米国時間午後にかけて、日通し高値109.18(5/20以来、約1週間ぶり高値圏)まで上昇しました。引けにかけて小反落するも下値は堅く、本稿執筆時点(日本時間5時10分現在)では、109.14近辺で推移しております。
26日(水)のユーロドル相場は軟調な値動き。アジア時間午後にかけて日通し高値1.2263まで上値を伸ばすも、前日高値1.2266(1/8以来、約4ヵ月半ぶり高値圏)をバックに伸び悩むと、@パネッタECB専務理事による「6/10のECB理事会後に資産買い入れペースを落とすべきではない」との発言や、A上記@を背景としたECBによる早期テーパリング観測の後退、B欧州債利回りの低下、Cロンドンフィキシングのドル買いフローが重石となり、米国時間午後にかけて、日通し安値1.2182まで反落しました。引けにかけて小反発するも戻りは鈍く、本稿執筆時点(日本時間5時10分現在)では、1.2195近辺で推移しております。
本日の見通し
ドル円は一時109.18まで上昇するなど、心理的節目109.00の大台を回復しました。この間、ボリンジャーミッドバンドや一目均衡表転換線を上抜けした他、下位足(240分足)で強い買いシグナルを示唆する三役好転が点灯するなど、テクニカル的に見て、地合いは強いと判断できます(日足ベースでも一目均衡表雲上限が位置する109.21を突破できれば一目均衡表三役好転が再点灯)。ファンダメンタルズ的に見ても、@米早期テーパリング観測の再燃(クオールズFRB副議長によるタカ派的な発言)や、A月末に向けたドル買いフローの思惑、B対ユーロでのドル買い再燃(ECBのテーパリング観測後退が背景)など、ドル高・円安を意識させる材料が増えつつあります。
以上を踏まえ、当方では引き続き、ドル円相場の上昇をメインシナリオとして予想いたします。尚、本日はスポ末日(スポット応当日が月末最終日)となる為、日本時間9時55分の公表相場や、同24時00分のロンドンフィキシングに向けた不規則フローに警戒が必要でしょう。また、海外時間に発表される米経済指標(米第1四半期GDP改定値、米4月耐久財受注、米新規失業保険申請件数など)にも注目が集まります(力強い結果を示せば、米債市場主導で更なるドル買いに繋がる可能性あり)。
本日の予想レンジ:108.80ー109.60
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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