ドル円、約3週間ぶり安値圏へ続落。109円台も維持できず
〇ドル円コロナ、米中対立等でリスクセンチメントの悪化でアジア時間に108.75まで下落
〇その後は株価堅調で一旦109円台回復するもパウエル議長ハト派発言で再度108円台へ反落
〇ユーロドルECB副総裁のハト派発言に欧州時間にかけ1.1951まで下落後、株価堅調で底堅く推移
〇ドル円テクニカルの地合い弱い、108.40がテクニカルに重要、割り込むと中長期上昇トレンド終了
〇本日5・10日、10時公表に向けてのドル買いには注意
〇本日の予想レンジ:108.50ー109.30
海外時間のレビュー
14日(水)の外国為替市場でドル円は続落。@新型コロナウイルスの感染再拡大(米国がジョンソン・エンド・ジョンソン製の新型コロナワクチンの接種停止を呼びかけるとの前日の報道が尾を引く形)、A米中対立激化懸念、B上記@Aを背景としたリスク回避の円買い圧力、C節目109.00割れに伴う短期筋のストップSELLが重石となり、アジア時間朝方にかけて、3/25以来、約3週間ぶり安値となる108.75まで下落しました。その後、米長期金利の上昇や、株式市場の堅調推移を背景に、一時109.10まで持ち直す場面も見られましたが、DパウエルFRB議長による「殆どのFRBメンバーは2024年まで利上げを予想していない」とのハト派的な発言が重石となり、本稿執筆時点(日本時間5時40分現在)では、108.90近辺まで値を下げる展開となっております。
14日(水)のユーロドル相場は下落後に反発。@欧州圏における新型コロナウイルスの感染拡大懸念や、AデギンドスECB副総裁による「刺激策を早期に終了することは、刺激策を継続することよりもリスクが高い」とのハト派的な発言が重石となり、欧州時間にかけて一時1.1951まで下落しました。しかし、株式市場の堅調推移を背景にリスクオンのドル売りが強まると持ち直し、米国時間には、3/18以来、約1ヵ月ぶり高値となる1.1988まで反発する場面も見られました。引けにかけて小反落するも下値は堅く、本稿執筆時点(日本時間5時40分現在)では、1.1980近辺で推移しております(心理的節目1.2000越えが射程圏内)。
本日の見通し
ドル円は3/31に記録した高値110.97をトップに反落に転じると、昨日は一時108.75まで急落しました(2週間で▲2%の下落率)。この間、一目均衡表転換線や基準線、ボリンジャーミッドバンドや21日移動平均線を下抜けした他、強い買いシグナルを示唆する三役好転の終了、下位足(240分足以下)における売りシグナル点灯(三役逆転成立や240分足の200MA割れ)など、テクニカル的に見て、地合いの悪さを印象付けるチャート形状となっております(3/23に記録した安値108.40がテクニカル的な重要ポイント。同水準を割り込めば、ダウ理論で見た中長期上昇トレンドが終了となる為、投資家心理悪化→見切り売り誘発or新規ショートメイクに繋がる恐れあり)。
こうした中、本日は日本時間21:30に発表される米3月小売売上高や、米4月ニューヨーク連銀製造業景気指数、米4月フィラデルフィア連銀製造業景気指数、米新規失業保険申請件数などの米経済指標に注目が集まります。冴えない結果(米経済の先行き不透明感)が示されれば、米長期金利の低下(米10年債利回りの1.60%の大台割れ)を通じて、対主要通貨でドル売りが加速する恐れもあり、注意が必要でしょう。尚、本日は5・10日となる為、日本時間9:55に向けての一時的なドル買い・円売りには念のため警戒しておく必要性がありそうです。
本日の予想レンジ:108.50ー109.30
注:ポイント要約は編集部
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
関連記事
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.11.23
来週の為替相場見通し『トランプトレードと円キャリーの組み合わせがドル円を下支え』(11/23朝)
ドル円は、今週前半にかけて、一時153.28まで急落する場面が見られましたが、週末にかけては一転154円台後半へと持ち直す動きとなりました。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:田代 昌之
2024.11.22
東京市場のドルは154円台後半で推移、日銀による追加利上げ観測が円安のブレーキ役に(24/11/22)
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、日本株のしっかりとした推移を材料にじり高の展開となり154円台後半で推移した。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:斎藤登美夫
2024.11.22
ドル円 値動きそのものは激しいが、結果レンジ内か(11/22夕)
東京市場はドルが小高い。やや激しめの乱高下をたどるなか、最終的にドルは高値引け。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:上村 和弘
2021.04.15
ドル円見通し 米長期債利回りは小動きだったがドル全面安に圧される(21/4/15)
ドル円は、14日夜の戻り高値は109.09円にとどまり109円に乗せても維持できない状況で安値圏にとどまっている。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:斎藤登美夫
2021.04.14
ドル円はレンジ下放れ、続落への期待感も(4/14夕)
14日の東京市場はドルが小安い。前日まで下支えしてきたサポート109円を割り込み、ドル安が進行している。
-
みんなのFX トレイダーズ証券
みんなのFXはスワップもスプレッドも高水準!口座開設とお取引で最大1,010,000円キャッシュバックキャンペーン中!
取引は1,000通貨からOK、手数料も無料!eKYCで最短1時間後に取引可能
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
- 掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。