ドル円、米長期金利上昇を背景に、約9ヵ月ぶり高値圏へと急上昇(3/9朝)

週明け8日(月)の外国為替市場でドル円は続伸。

ドル円、米長期金利上昇を背景に、約9ヵ月ぶり高値圏へと急上昇(3/9朝)

ドル円、米長期金利上昇を背景に、約9ヵ月ぶり高値圏へと急上昇

〇ドル円続伸一時9ヶ月ぶり高値108.94まで上昇そのまま高値圏で推移
〇米長期金利高止まり、米経済対策上院可決、米高官の「強いドルは米国のためになる」発言等がサポート
〇ユーロドル、独鉱工業生産不冴えECB理事会での追加緩和観測に1.1846まで下落
〇ドル円テクニカルの地合い強くファンダメンタルズもドル円上昇材料多い
〇ドル円の続伸がメインシナリオ、109円を試しクリアできれば110円も射程に
〇本日の予想レンジ:108.50ー109.30

海外時間のレビュー

週明け8日(月)の外国為替市場でドル円は続伸。@米政府による追加経済対策の成立期待(3/6に1.9兆ドル規模の新型コロナ対策法案が上院で可決→3/14までに法案成立の見通し)や、A新型コロナワクチン普及に伴う米経済の回復期待、B米長期金利上昇に伴うドル高圧力(パウエルFRB議長による先週のタカ派寄りの発言後の流れが継続)、Cレモンド米商務長官による「強いドルは米国のためになる」との発言、D米主要株価指数の堅調推移が支援材料となり、米国時間午後にかけて、昨年6/8以来、約9ヵ月ぶり高値となる108.94まで急伸しました。引けにかけて小反落するも下値は堅く、本稿執筆時点(日本時間5時15分現在)では、108.88近辺で推移しております。

8日(月)の外国為替市場でユーロドルは急落。@ドイツ1月鉱工業生産(結果▲3.9%、予想▲3.7%)の冴えない結果(※前回分は上方修正)や、A3/11のECB理事会での追加緩和観測及びユーロ高牽制の思惑、B米長期金利上昇に伴う世界的なドル高進行、Cレモンド米商務長官による「強いドルは米国のためになる」との発言、D節目1.1900下抜けに伴う短期筋のロスカットが重石となり、米国時間午後にかけて、昨年11/24以来、約3ヶ月半ぶり安値となる1.1846まで下落しました。引けにかけて小反発するも戻りは鈍く、本稿執筆時点(日本時間5時15分現在)では、1.1852近辺で推移しております。

本日の見通し

ドル円は一時108.94まで急伸するなど、約9ヵ月ぶり高値圏へと上昇しました。強い買いシグナルを示唆する一目均衡表三役好転やバンドウォーク、ダウ理論で見た上昇トレンドが成立するなど、テクニカル的に見て、地合いの強さが確認されます。ファンダメンタルズ的に見ても、米政府による追加経済対策期待(一人当たり1400ドルの現金給付が金融市場に流入するとの期待感)や、新型コロナウイルスの収束期待、米長期金利上昇→ドル高の連想など、ドル円相場の上昇を意識させる材料が増えつつあります(レモンド米商務長官による「強いドルは米国のためになる」との発言も支援材料)。

以上を踏まえ、当方では引き続き、ドル円相場の続伸をメインシナリオとして予想いたします(節目109.00を試すシナリオを想定。同水準を突破出来れば市場参加者が注目する110円の大台回復が射程圏内)。尚、本日は日本時間3/10午前3時に予定されている米3年債入札に注目が集まります。仮に低調な結果となった場合でも(米長期金利が一段と上昇した場合でも)、ブラックアウトルールで米当局者による発言が封じられていることから(米長期金利の上昇を抑制する目的の口先介入が行えないことから)、米長期金利上昇→ドル高の流れが一段と加速するリスクを孕んでいる点に注意が必要でしょう。

本日の予想レンジ:108.50ー109.30

注:ポイント要約は編集部

ドル円、米長期金利上昇を背景に、約9ヵ月ぶり高値圏へと急上昇

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