ドル円、米長期金利の低下を受けて高値圏から反落。200日線を維持出来ず(2/9朝)

8日(月)の外国為替市場でドル円は反落。

ドル円、米長期金利の低下を受けて高値圏から反落。200日線を維持出来ず(2/9朝)

ドル円、米長期金利の低下を受けて高値圏から反落。200日線を維持出来ず

〇ドル円欧州序盤105.68まで上昇後、FRB関係者のハト派発言による米長期金利急低下で105.15まで反落
〇ユーロドル 米金利上昇に下落後1.2066まで反発
〇ドル円200日線めぐる攻防の末の反落上値の重さ印象付ける
〇2/10のパウエル議長講演での一段の下げ要警戒
〇本日の予想レンジ:104.90ー105.60

海外時間のレビュー

8日(月)の外国為替市場でドル円は反落。@バイデン新政権による追加経済対策期待や、A上記@を背景とした米長期金利の上昇(米10年債利回りは一時1.20%まで上昇)が支援材料となり、欧州時間朝方にかけて、日通し高値105.68まで上昇しました。しかし、先週末金曜日に記録した直近高値105.78をバックに伸び悩むと、B200日移動平均線付近をバックにした戻り売り圧力や、Cクリーブランド連銀メスター総裁によるハト派的な発言(FRBは長期間に亘って金融緩和政策を維持)、D2/10に予定されているパウエルFRB議長講演を前にした警戒感(市場に燻るテーパリング観測を強く否定するのではないかとの思惑)、E上記CDを背景とした米長期金利の急低下(米10年債利回りは1.20%→1.15%)が重石となり、米国時間午後にかけて、日通し安値105.15まで反落しました。引けにかけて小反発するも戻りは鈍く、本稿執筆時点(日本時間6時00分現在)では、105.22近辺で推移しております。

8日(月)の外国為替市場でユーロドルは上昇。@ドイツ12月鉱工業生産(結果▲1.0%、予想▲0.8%、前年同月比)の冴えない結果や、A米長期金利の上昇を背景に、米国時間朝方にかけて、日通し安値1.2019まで下落しました。しかし、心理的節目1.2000をバックに下げ渋ると、Bクリーブランド連銀メスター総裁によるハト派的な発言や、C米長期金利の急低下、Dイタリアを巡る政局不透明感の後退(イタリア最大政党の五つ星運動はドラギ氏を支持するか否かについてのオンライン投票を2/10に実施すると発表)が支援材料となり、米国時間午後にかけて、日通し高値1.2066まで反発しました。引けにかけて小反落するも下値は堅く、本稿執筆時点(日本時間6時00分現在)では、1.2051近辺で推移しております。

本日の見通し

ドル円は200日移動平均線を巡る攻防の末、反落する動きとなりました。強い買いシグナルを示唆する三役好転は維持されているものの、全体としてやや上値の重さを印象付けるチャート形状となっております(仮に心理的節目105.00を割り込んだ場合は、短期筋のロスカットを巻き込みながら更にドル円が押し下げられる可能性あり)。ファンダメンタルズ的に見ても、昨日のメスター総裁のハト派的な発言同様、FRB当局者は今後も早期テーパリング観測を否定する(米長期金利の上昇を抑えようとする)発言を繰り返すと見られ、2/10に予定されているパウエルFRB議長講演(エコノミッククラブ主催)を前にもう一段のポジション調整(先週までのドル高の是正)が警戒されます。以上を踏まえ、当方では、ドル円相場の短期的な下落をメインシナリオとして予想いたします。

本日の予想レンジ:104.90ー105.60

注:ポイント要約は編集部

ドル円、米長期金利の低下を受けて高値圏から反落。200日線を維持出来ず

ドル円日足

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