ドル円、ブルーウェーブの確率上昇やクリーブランド連銀総裁のハト派発言で続落(1/6朝)

5日(火)の外国為替市場でドル円は続落。

ドル円、ブルーウェーブの確率上昇やクリーブランド連銀総裁のハト派発言で続落(1/6朝)

ドル円、ブルーウェーブの確率上昇やクリーブランド連銀総裁のハト派発言で続落

〇ドル円一時102.60まで急落
〇日本の緊急事態宣言、欧米株反発によるリスク選好回復、ジョージア上院決選投票民主優勢観測が背景
〇ユーロドル1.2307まで上昇、独指標がサポート
〇ドル円テクニカルには高値安値切り下げる典型的下落トレンド
〇ファンダメンタルズもドル円下落材料多い
〇ジョージア決選投票、ADP雇用統計、総合PMI、FOMC議事要旨等材料多い
〇本日の予想レンジ:102.10ー103.10

海外時間のレビュー

5日(火)の外国為替市場でドル円は続落。@日本政府による緊急事態宣言(1/7に東京、神奈川、埼玉、千葉の1都3県を対象に決定予定)の発令を織り込む円買い圧力(日本経済の先行き不透明感→デフレ懸念→円の予想実質金利上昇→円高)や、A欧米株の上昇を背景としたリスク選好のドル売り圧力、B米ジョージア州の上院決選投票にてブルーウェーブ(大統領、上院、下院が民主党)の確率が上昇したこと(早期増税及び規制強化を嫌気)、Cクリーブランド連銀メスター総裁によるハト派的な発言(金融政策は過去よりも緩和的であることが必要)が重石となり、米国時間午後にかけて、昨年3/10以来、約10ヵ月ぶり安値となる102.60まで急落しました。引けにかけて小反発するも戻りは鈍く、本稿執筆時点(日本時間4時45分現在)では、102.65近辺で推移しております。尚、昨日発表された米12月ISM製造業景況指数(結果60.7、予想56.8)は2018年8月以来、約2年5カ月ぶり高水準となりましたが、ドル円相場の反応は限定的となっております。

5日(火)のユーロドル相場は堅調な値動き。@欧米株の上昇を背景としたドル売り圧力や、Aドイツ11月小売売上高(結果5.6%、予想4.0%)及び、Bドイツ12月失業者数(結果▲3.7万人、予想1.0万人)の良好な結果が支援材料となり、米国時間午後にかけて、高値1.2307まで上昇しました(1.2310近辺はチャートポイントとして市場参加者に意識されている水準。12/30高値1.2311、12/31高値1.2309、1/4高値1.2310、1/5高値1.2307)。引けにかけて小反落するも下値は堅く、本稿執筆時点(日本時間4時45分現在)では、1.2300近辺で推移しております。

本日の見通し

ドル円は前日安値(102.71)を割り込むと、約10ヵ月ぶり安値となる102.60まで急落しました。上位足から下位足に至る全てのローソク足で売りシグナルが点灯している他、ダウ理論で見ても高値と安値を同時に切り下げる典型的な下落トレンドを形成するなど、テクニカル的に見て、地合いの弱さを強く印象付けるチャート形状となっております(目先は昨年3/10に記録した安値102.00や、昨年3/9に記録した安値101.19を試すシナリオを引き続き想定)。

ファンダメンタルズ的に見ても、本邦にて緊急事態宣言の発令がほぼ確実視されていること(日本経済の下押しリスク→株安→円高)や、米ジョージア州の決選投票を経てブルーウェーブが実現する確率が高まっていること、日米金融政策の方向性及び余力の違い(追加緩和手段に乏しい日本と、追加緩和余地の大きな米国。昨日はメスター総裁からもハト派的な発言)など、ドル円相場の下落を想起させる材料が増えつつあります。

以上を踏まえ、当方では引き続き、ドル円相場の下落を予想いたします。尚、本日は米ジョージア州で1/5に実施された決選投票の開票結果(結果判明が遅れる可能性あり)や、米12月ADP雇用統計、米12月総合PMI、米FOMC議事要旨などイベント盛り沢山の一日となりますので、各種ヘッドラインに振らされる神経質な展開を予想いたします(ボラティリティの拡大に要注意)。


本日の予想レンジ:102.10ー103.10

注:ポイント要約は編集部

ドル円、ブルーウェーブの確率上昇やクリーブランド連銀総裁のハト派発言で続落

ドル円日足

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