トルコのインフレ圧力弱まる(2016年4月5日)

トルコ中銀は3月のインフレ率についてコメント

トルコのインフレ圧力弱まる(2016年4月5日)

トルコインフレ圧力弱まる(2016年4月5日)

トルコ中銀は3月のインフレ率についてコメントし、食料品とノンアルコール飲料のインフレは4.25%下落して4.58%に、また、生鮮食品の上昇率は年率で8.67%減少して0.22%になるなど総じてインフレは沈静化の方向にありコスト誘発インフレ圧力は弱まっている等と報告しています。
昨日発表となったトルコの3月の消費者物価指数は大きく予想を下回り、前月の年率8.78%が7.46%に急落しました。事前予想の中心は8.20%でした。この下落率は過去3年で最大のものです。

難民問題等政治的なニュースで何かと話題になりがちなトルコですが、経済は他の新興諸国に比べて底堅い動きをしているともされています。先月予想外の一部政策金利引き下げを行ったトルコ中銀ですが、今回のインフレ率の低下で一段の政策金利の切り下げ余地を手に入れたものと思われます。
昨日からのインフレ低下のニュースをトルコリラの為替市場は消化し切れていない様子で直後の反応は薄く、昨日は対ドルでは2.81割れまでトルコリラは上昇、その後現在はは2.82越えで推移するなど方向感が定まらず、トルコ円は本日の円の急騰に惹かれる形で39円近辺で推移しています。

インフレ低下による景気刺激策への可能性は長期的にはリラ買いですが、短期的には政策金利引き下げによるリラ売りも予想され判断の難しいところです。今後のトルコ中銀の動きを注視する必要があります。

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