米連邦公開市場委員会(FOMC)の金融政策記者発表
(2020年12月15日・16日開催分)
昨日、FOMCの金融政策に関する記者発表がありました。金利関係は予想通りの据え置きとなり、債券購入に関しても変更なく、年内最後のFOMCは無風となりました。
次回は来年1月27日(水曜日)に予定されています。
(1)FOMC討議内容の記者発表
FRBはこの困難な時期に、米国経済を下支えするためにはあらゆる手段の手立てを使うことを約束する。それによって最大雇用と物価安定目標を促進していく。
(一部略)
経済の道のりは明らかにウィルスの状況如何に掛かっている。進行中の公衆健康危害は経済活動、雇用、あるいは直近のインフレに重しとなり続け、中期経済見通しにかなりのリスクをもたらしている。
委員会は最大雇用と長期に亘るインフレ目標2%を達成することを求めている。この長期目標を下回って推移しているインフレ状況に、委員会は暫くの間2%を緩やかに上回ることを目標とし、それにより平均2%となり、長期インフレ期待値が2%に留まるようにする。委員会はこれらの成果が達成されるまで、緩和的な金融政策スタンスを維持する見込みである。委員会はFFレートの目標レンジを0〜0.25%に据え置くことを決定した。委員会が判断する最大雇用と労働市場の状況が一貫したものとなるまで、またインフレが2%まで上昇し、暫くの間2%を適度に越える軌道になるまで、この目標レンジを維持することが適切であると見ている。
加えてFRBは引き続き、国債の保有を少なくとも月800億ドル、不動産担保証券の保有を少なくとも月400億ドルそれぞれ増やし、委員会の最大雇用と物価安定に向け、一層の進展があるまでそれを継続する。これらの資産購入は円滑な市場機能と緩和的な金融状況の増進に寄与し、それにより家計や企業への信用の流れを支える。
(以下略)
金融政策に賛成:パウエルFRB議長、ウィリアムズ副議長、マイケル・ボウマン、ラエル・ブレイナード、リチャード・クラリダ、パトリック・ハーカー、ロバート・カプラン、ニール・カシュカリ、ロレッタ・メスター、ランダル・クォールズ。
(以上)
(2)FRB経済見通し
前回9月予想よりFFレート以外はほとんどの項目で小幅改善予想になっています。
また、ドットプロットでは、前回、2023年に利上げを予想した理事は4名でしたが、今回は5名と1名増え、更に2022年中に利上げ予想する理事が1名増えました。
(注)本文はあくまで英文の一部を訳したものですので、和訳はあくまで便宜的なものとしてご利用頂き、適宜、英語の原文をご参照して頂きます様お願いします。
(上記出所:FRB HP)
昨日のFOMCでは新味ない内容に、先行きの緩和を示唆する内容を求めていた筋が、10年債金利の強含みと共にドル買いとなりドル円で瞬間103円92銭の高値を付け、その後は引けにかけて売られ103円47銭付近でNYは終了しています。
ドル円は昨日の米小売売上高予想時に添付したチャートと変わっていません。下値は103円20銭付近のサポートで一度止められ、現在も再度その辺りをトライしている状況です。
(2020年12月17日14:00、1ドル=103円33銭)
オーダー/ポジション状況
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