シカゴポジション(CME)256
シカゴポジションの締日数値の改定が昨日のNY時間に行われた為、1日遅れになりました。
シカゴ先物市場における、いわば投機筋と呼ばれる市場参加者の建て玉で、ロングとショートの差し引きで現在どの様なポジションに傾いているのかを判断するものです。
主要通貨ポジション(単位:枚)(2020年11月10日現在の数値)
ロング/ショートは左側通貨から見たもの。ネットポジションで▼数値は左側通貨がショート、+数値は左側通貨がロングを表しています。
通貨単位(1枚当たり):豪ドル/米ドル=100,000豪ドル、NZドル/米ドル=100,000NZドル
シカゴのNZドルは僅かですが、前週よりもNZドルロングを700枚弱増やしています。ようやく目安にしている8,000枚に近づく7,700枚になりました。内訳はロングが3,800枚増、ショートが3,100枚増で、ポジションは両サイド増えているので、先行きの相場を動かす原動力になります。チャートを見ると、黒の横抵抗線(0.6740)を3回目で上抜いてきました。騙しを勘案してあと1〜2週間の推移を見たいですが、スポットは既に0.69に乗っているので、ほぼNZドル高継続とみて良いかもしれません。新たに6月底値から赤のサポートを引きましたが、現在は0.6590付近にあるので、ここを締日終値で割らない限り、NZドルは底固い展開になりそうです。また豪ドルと違い、NZドルはシカゴポジションと相場がうまく噛み合っていますので、このままNZドル先高観を維持すると思います。元来、シカゴ筋は豪ドルとNZドルがほぼ同じ相場観を持って対応していたので、もし今後もNZドル高を維持すると、豪ドルもいずれ米ドル売りに行くと思われます。
実際の相場は、NZドル高トレンドライン0.6600〜0.6925内で推移し、現在のスポットはその上限に張り付いています。この上限は2018年12月〜2019年3月に、3回止められた0.6940〜60に相当します。ここを越えて日足で終わると、NZドルは新たな展開を見せる可能性が広がります。次の強い抵抗線としては0.7050付近にあります。もしこのトレンドラインを維持されれば、一度調整入りとなり、0.6890〜0.69、0.6840、0.6800、0.6750の順にあるサポートの底固めに入ります。最後を切れると、トレンドライン下限方向のトライになりそうです。
(1NZドル=0.6906米ドル、11月17日12:50)
(ご参考)直近から過去60回分を掲載したチャートにしたものです。棒グラフ(青)はネットポジション(左目盛)、折れ線(オレンジ)は締日のNY終値(右目盛)になっています。
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