米10月消費者物価指数(CPI)の予想
明日12日、米国10月消費者物価指数(CPI)が公表されます。コロナウィルスの影響で上下しましたが、8月以降は沈静化しています(下図1)。今回予想も+0.1%ですので、前月よりは伸びが低く、オレンジ色の移動平均線は4月の▼0.8%が無くなったために上向きになっています。また、注目のコア年率(下図2)ですが、CPIコアが予想通りなら横這いが続きます。CPIコアは2018年以降FRBインフレ目標の赤い線を越えていましたが、現在はそこまで戻り切れていません。また、FRBのインフレ指標であるPCEコアもほぼ相関しており、CPIコアよりも一段と低いので、インフレを心配する状況にはないと思います。米国経済に万一の緊急事態があった場合でも追加緩和はし易い状況です。
2020年11月11日11時現在予想
(1)米国消費者物価指数(CPI)前月比ベース推移
(青い矢印は今回の予想値、赤はゼロ)
上図は前月比ベース(全体)の推移を示しています。6ヶ月移動平均線(オレンジ)は10月が予想通りなら0.30%になります。次回11月ももし0.0%以上なら移動平均線は引き続き上向きになります。6月・7月が各+0.6%と大きく跳ねたので、12月以降に影響がでると思います。
(2)米・CPIコア(青)とPCEコア(オレンジ)の前年比ベースの推移
(赤はFRBのインフレ目標値2%、緑より右は今回予想値)
注:CPIは米労働省統計局が発表し、PCEは米商務省統計局が発表します。PCEには医療保険に関わる費用なども含まれているため、カバーされる範囲が広くFRBのインフレ指標に採用されています。
尚、米国CPIと同時刻に、米新規失業保険申請件数が発表されます。予想は以下です。
下図はドル円の週足チャートです。今年3月末高値からのラインA(=105円65銭)の抵抗線に沿ってドル安が継続しています。そして、ラインD(=104円00銭)の横サポートを3回目に下抜いてドル安が進み、Aから下したB(=102円30銭)あるいはC(=101円40銭)方向を狙っていましたが、今週月曜日に大きく値を戻し、再びAの高値を付けています。もしAを今週末の終値で上抜けて終わると、方向性としてはF(=108円60銭)になります。この間の106円20銭、107円10銭、107円70銭、108円20銭に各抵抗線が控えているので、どこまでトライできるのかとなります。逆に先週の寄り値104円60銭を下回って終わると、長い上ヒゲになるので戻りトライ失敗の形になります。今週末の終値に注目しています。尚、Eは今年底値の101円19銭になっています。
(11月11日11:11 1ドル=105円08銭)
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