シカゴポジション(CME)249
シカゴ先物市場における、いわば投機筋と呼ばれる市場参加者の建て玉で、ロングとショートの差し引きで現在どの様なポジションに傾いているのかを判断するものです。
主要通貨ポジション(単位:枚)(2020年9月22日現在の数値)
ロング/ショートは左側通貨から見たもの。ネットポジションで▼数値は左側通貨がショート、+数値は左側通貨がロングを表しています。
通貨単位(1枚当たり):豪ドル/米ドル=100,000豪ドル、NZドル/米ドル=100,000NZドル
先週は週初にドルが安く、週末にかけてドルが買われました。シカゴは上記4通貨でドルショートを積み上げていますので、少なくとも先週の締日(22日)まではドル売り上がりになっています。23日以降の3日間でポジションがどの様に変わったかは来週まで待たねばなりませんが、過去のパターンでは大きく変わっていないと思います。気になるのはユーロの20万枚が1つの目途で、越えていけば次は25万枚の節目がありますが、既に20万枚絡みで7週連続となっているので、ユーロ中心に一度手仕舞いしてくる可能性は高くなっていると思います。来週ユーロが15万枚以下やそれに近い枚数になると要注意です。逆にドルショートを増やしてくると、ドル安トレンドの長期化を見ていると思います。
シカゴは豪ドルのロングを小幅積み上げてきました。ネットロングで100枚増やして、ネットで16,300枚強のロングです。内訳はロング1,000枚増、ショート900枚増で、総枚数は小幅増の10万5000枚で、ポジションがスクエアに近い時は総枚数7〜8万枚、ポジション傾け始めは10万枚前後、積み上げで15万枚前後ですので、まだ先々の積み上げは十分可能な枚数です。前回ロング積み上げは高値圏で豪ドルのショートカバー(ショート枚数が約16,000枚減)したので、22日締日は豪ドルの下落で手が出せなかった可能性が高いと思います。チャートを見ると、高値圏を結んだ抵抗線と12月末高値の横サポート0.7016間で推移しています。そしてここ4週間で赤の抵抗線(0.7280付近)が出来ています。現在のスポットは0.7016の横サポートを守れるか否かとなります。仮に下抜いた場合に、シカゴのロングがどの様になるか注目されます。
さて実際の相場は、先週の当欄内で書いた6月中旬からの豪ドル高トレンドラインを下抜いたことで、当面0.7070〜80、0.7010〜20のサポートを狙う構えとしましたが、現在のスポットは最初のサポートを切れ、次の0.7010狙いに入っています。もしここを切って終わると、豪ドル高トレンドラインの起点である0.6780〜90が視野に入ってきます。途中にあるサポートは0.6960、0.6890、0.6840の順で、1つずつ潰す流れになります。逆に心理的壁も含めての0.7000を守り切れば、再度0.7080、0.7120、0.7160の順にある抵抗線を試す流れに戻れます。シカゴは通常1万枚以上のネットポジションを作った時は傾けた相場観に沿って流れていくので、この先は買い下がりするのか、あるいは相場観見えずにポジション投げてくるのか正念場になっています。
(ご参考)直近から過去60回分を掲載したチャートにしたものです。棒グラフ(青)はネットポジション(左目盛)、折れ線(オレンジ)は締日のNY終値(右目盛)になっています。
(1豪ドル=0.7059米ドル、9月28日14:15)
オーダー/ポジション状況
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