豪ドル/円、“豪ドル強気”を維持。76円割れで終えた場合はトレンドに変化。
今週はオーストラリア独自の材料はありませんでしたが、先週末に米株式市場が急落し、リスク回避的な動きが強まった流れを受けて今週は米株式市場の動向を見ながらリスクオンの動きが手控えられる展開となっています。先進国の経済再開後の景況感が改善傾向を示す一方で、欧州圏の一部ではウィルス感染の再拡大が認められることから、世界経済の先行きに不透明感が強く、高値圏で推移している豪ドルもここに来て足踏み状態となっています。
チャートを見ると、日足は、6/22に付けた72.74を直近安値として下値を切り上げる流れを維持しており、この短期的な日足の下値抵抗は76.20-30にあり、これを守って推移しています。また、7/22に付けた76.87を基点とする短期的なサポートラインの下値抵抗が76.50-60にあり、これも守って推移しており、短期トレンドは“豪ドル強気”の流れにあります。一方で、78〜80円ゾーンには長期的な上値抵抗が控えており、8/31に付けた78.46を直近高値として上値も切り下げており、78円定着に失敗して押し戻されています。日足の上値抵抗は77.60-70、78.10-20、78.70-80に、下値抵抗は76.50-60、76.20-30にあります。76円割れで終えた場合は短期トレンドが変化して下値余地がさらに拡がり易くなります。21日、120日、200日移動平均線は76.89、72.88、72.82に位置しており、短期トレンドは“豪ドル強気”の流れを維持しています。
一方直近の週足は、小陰線で終え続伸に繋げられずに越週しましたが、下げ余力の強いものではなく、下値を切り上げる流れを維持しています。今週も小幅続落となっていますが、下値抵抗に跳ね返されており、調整的な押しの範囲内に留まっています。一方で、2017年9月に付けた90.30を基点とする長期的なトレンドラインの上値抵抗が80台に控えており、上値追いの流れに戻した場合でも大きな壁となる可能性も高いと見られます。今週の週足ベースで見た強い上値抵抗は、78.30-40、79.00-10に、下値抵抗は76.50-60、76.00-10にあります。76円割れで越週した場合はトレンドが変化して一段の豪ドル下落に繋がり易くなります。31週、62週移動平均線は72.16と73.07にあり、中期トレンドは“豪ドル強気”の流れにあります。
9/10現在31週移動平均線は72.16に、62週線は73.07あり、中期トレンドは“豪ドル強気”の流れにある。
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