シカゴポジション(CME)243
シカゴ先物市場における、いわば投機筋と呼ばれる市場参加者の建て玉で、ロングとショートの差し引きで現在どの様なポジションに傾いているのかを判断するものです。
主要通貨ポジション(単位:枚)(2020年8月11日現在の数値)
ロング/ショートは左側通貨から見たもの。ネットポジションで▼数値は左側通貨がショート、+数値は左側通貨がロングを表しています。
通貨単位(1枚当たり):豪ドル/米ドル=100,000豪ドル、NZドル/米ドル=100,000NZドル
シカゴポジションは主要通貨ではユーロが1区切りとなる20万枚までロングを積み上げてきました。過去5年間では2018年4月に+15.1万枚、2015年4月に▼22.6万枚の積み上げがありました。従い前週締日でみると、ロングでは過去5年で最大、ショートと比較するとまだ積み上げは可能ですが、かなり良いところまで来ている模様です。シカゴは一度ポジションを傾けると約2年間位は同一方向で攻めるケースがほとんどで、ユーロロングに切り替えたのが今年3月ですので、過去のパターンからすると、ポジション調整であれば再度ユーロ買いの可能性が大きくなっています。
(コメント)
シカゴはNZドルのポジションに方向感を持っていない状況でしたので、先週締日にNZドルが緩んだ時に、僅かながらのNZドルショートを手仕舞いしてきました。ネットで僅か180枚のショートですので、完全にスクエアです。内訳はロング700枚減、ショート2000枚減です。しかも総ポジションを2,700枚減らしているので、ポジション的にも動き難い展開が続きそうです。チャートを見ると、一度上抜けた赤のNZドル安トレンドライン上限まで売られてきました。ここは0.6570になっています。現在のスポットが0.6535ですので、既に赤を下抜いているので、黒の3角保合いでの動きを見て置いた方が良さそうです。現状の黒のレンジは0.6470〜0.6733にあります。黒のサポートを守っている限りは、3月底値からは短期的にNZドル高を維持していることになります。
実際の相場は、依然として0.6460〜0.6980のNZドル高トレンドラインを維持しています。但し、先週時点での2つのサポート0.6620、そして0.6580を下抜いているので、目先はトレンドライン下限を試す動きが先行しています。現状のスポット0.6535はトレンドライン下限と75ピップス程度しか残していませんので、ここがサポートされるか否かは重要になります。上値は0.6580と0.6620の抵抗線を回復することが重要で、特に後者を越えていかないと、トレンドライン上限を狙えるエネルギーは出てきません。(1NZドル=0.6534米ドル、8月17日14:50)
シカゴNZドルポジションと締日終値のチャート
(ご参考)直近から過去60回分を掲載したチャートにしたものです。棒グラフ(青)はネットポジション(左目盛)、折れ線(オレンジ)は締日のNY終値(右目盛)になっています。
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