ユーロドル1.17台 東京時間にじり安推移後、欧州時間に反発
〇ユーロドル1.17台で乱高下、やや下値を広げるも夕刻以降は上昇に転じる
〇ロシアのコロナワクチン承認はやや材料として消化不足か
〇テクニカルには転換線、21日平均線の間での取引継続
〇今晩発表の米7月CPIに注目
12日の東京市場でユーロドルは1.17台前半でもみ合い。昼過ぎまでは上値が重くじり安に推移し、一時昨日の安値を下回る1.1711の安値をつけましたが、夕刻ユーロ買いが強まり、東京時間19:30現在は1.1769レベルでの取引です。
昨晩は欧州時間からNYK時間にかけZEW景気期待指数の好調を受けユーロが上昇、一時1.1809の高値をつけました。しかし、その後発表された米国の8月の生産者物価指数が前年比-0.4%と予想以上の改善を見せたことで米長期金利が上昇、ドル買いが強まりユーロドルは1.17台前半まで押し戻されて東京時間を迎えました。
昨日伝えられたロシアのワクチン承認のニュースは、市場では今のところやや懐疑的な受け止められ方をされており、リスク選好に目立った寄与はしていません。
モスクワのロシアの優位性と先進性を強調して「スプートニクV」と名付けられたこのワクチンについては、最終段階の臨床試験を省略していること、また、安全性や免疫データが公開されておらず外部の独立した科学者による検証が不可能であることから、欧米の保健当局からは実験の精度とワクチンの安全性に疑問が呈されており、ロシア内部でもモスクワの臨床試験組織協会が保健省に対し使用認可を延期するよう求めていると報じられています。
通常の手順を省略して承認されたとみられるこのワクチンは今月末にもロシアの医療関係者に、次いで教師に投与され、10月には大規模な接種が行われる見込みとのこと。
ワクチンの信頼性や倫理的な側面には問題無しとはしないものの、金融市場的には予想より早期のワクチンの承認と大規模投入はリスク選好(=ドル売りユーロ買い)につながる可能性が高く、今後の市場の材料消化状況を見極める必要がありそうです。
テクニカルにはユーロドルは引き続き転換線(本日1.1806レベル)と 21日移動平均線(同1.1677レベル)の間で推移。4日連続で下値を切り下げる形となっており、ややユーロ買い地合いが弱まる形となっています。序盤の欧州株価指数先物は、まちまち。
今晩この後は21:30に 米7月消費者物価指数の発表があり、昨日生産者物価指数で動いた後だけに注目されます。
ユーロドル日足
オーダー/ポジション状況
関連記事
-
南アフリカランド(ZAR)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.11.23
南アランド円週報:『約1カ月ぶり安値を更新するなど上値の重い展開が継続中』(11/23朝)
南アランドの対円相場は、11/7に記録した約4ヵ月ぶり高値8.86円をトップに反落に転じると、今週前半にかけて、一時8.44円まで下落しました。
-
トルコリラ(TRY)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.11.23
トルコリラ円週報:『トルコ中銀は政策金利の据え置きを決定。一巡後の反発に期待』(11/23朝)
トルコリラの対円相場は、9/16に記録した史上最安値4.10円をボトムに切り返すと、11/15にかけて、約3カ月半ぶり高値4.56円(8/1以来の高値圏)まで上昇しました。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.11.23
来週の為替相場見通し『トランプトレードと円キャリーの組み合わせがドル円を下支え』(11/23朝)
ドル円は、今週前半にかけて、一時153.28まで急落する場面が見られましたが、週末にかけては一転154円台後半へと持ち直す動きとなりました。
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
- 掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。