過去8年間の豪州株式・NZ株式及び為替の動き39
豪州ドル対NZドル相場
前回のレポート(2月27日付:1豪ドル=1.0415NZドル)以降、3月18日に豪ドル対NZドルは丁度パリティまでNZドル高となり、2015年4月底値1.0021NZドルとほぼダブルボトムになり、その後は豪ドルが6月2日に1.0880NZドルまで急騰し、現在は1.0610NZ付近ドルまで下がっています。オセアニア通貨同士のクロスにしては短期間でダイナミックな動きをしています。
2011年に1.3800NZドルの高値を付けてから、一貫して豪ドル安になっており、特にここ数年間は豪州先行の利下げに金利差はNZ>豪州でした。NZ中銀が3月16日に緊急利下げを実施してキャッシュレートを0.25%とし、その後、豪州中銀も3月24日の緊急利下げで同じく0.25%に利下げしました。この時点で両者の金利差がなくなり、材料出尽くしに豪ドル買いが入り、上記の6月に高値を付けて現在は小反落しています。但し、週足・月足は依然としてNZドル高豪ドル安のトレンドを維持しています。
さて、前回2月のレポートで、
としましたが、結局パリティでダブルボトムを付けてから豪ドルが反発しています。下図の終値ベース(青)をみても2月を底値にして、豪ドルが戻っています。
(1)の長期で見た場合は2011年の高値から下した抵抗線とのレンジでは1.0250〜1.0950NZドルで、(2)の2015年高値からでもレンジは1.0250〜1.10NZドルです。従い、当面は概ね1.0250〜1.10NZドルを見て置きます。また、(1)の2013年高値からの保合いでは1.0250〜1.1200NZドルでの収斂になっています。まだ、オレンジの豪州株対NZ株が横這いを続けており、下図(2)の赤い抵抗線は下降になっています。この株価対比が豪州株>NZ株になると、資金移動が始まると思います。その際は上記レンジの上限を抜けていくと思われます。
さて、実際の相場では短期的に1.0570〜1.0660NZドルのディセンディング・トライアングルを形成しており、あと5営業日程度でどちらかに抜ける形になっています。
通常のパターンではトライアングル下抜けが多いのですが、仮に下抜けた場合は1.0520〜30、1.0470〜80、1.0440、1.0390、1.0310NZドルの順にあるサポートを試す流れになりそうです。最後の1.0310NZドルのサポートが強くなっています。上限を越えた場合は方向として、まず1.0880〜90NZドルのダブルトップ狙いになります。この間1.0680〜90、1.0730、1.0790NZドルの順にある抵抗線を狙う形です。
週足・月足では0.9960〜1.1080NZドルの豪ドル安NZドル高のトレンドラインを形成しています。1.0850〜60NZドルに強い抵抗線あるので、1.0880NZドル含めて、これらを越えてからの週足・月足の1.1080トライになります。3月底値から6月高値までの半値は1.0440ですので、上記サポートでは3番目に該当します。
尚、両国で金利差が無くなりましたので、景況感格差(金利差に反映)での通貨選好になりますが、あまり差がないなら経済規模の観点からは、次第に豪ドル選好になり易いとみています。
(7月9日13:00現在、1豪ドル=1.0612NZドル)(前回は2月27日掲載)
為替(青)と相対株価指数比(オレンジ):下段は2015年2月からの拡大図
オーダー/ポジション状況
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