NZ/円、短期は“NZ強気”。68円割れで終えた場合は下値リスクが点灯。
今週はNZ独自の材料に乏しい中で、アメリカ経済再開後の主要経済指標が市場予想を上回る改善を示し、リスクオンの動きが一時的に強まったものの、米国の一部地域で新型コロナウィルスの感染再拡大が認められて、楽観的な見方が後退しており、為替市場はリスクオフ、オンが交錯し、値動きが乏しいものの神経質な展開となっています。こうした中、経済再開後もこれを妨げるほどの感染者の拡大に繋がっていないオセアニア通貨は、対米ドル、対円で堅調な動きが継続しており、NZ円も70円台を回復して堅調に推移しています。
チャートを見ると、日足は6/8に付けた71.67を直近高値として上値を切り下げる流れから若干上抜けた位置で推移しており、短期トレンドを“NZ強気”の流れに戻して上値余地を探る動きが継続中です。また、下値も3月に付けた59.51を基点として下値を切り上げる流れを維持しており、このサポートラインの下値抵抗が67.00-10にあることから、これを割り込んで終えない限り、短期トレンドは大きく変化しません。日足の上値抵抗は70.50-60、71.10-20、71.60-70に、下値抵抗は69.50-60、69.00-10、68.60-70にあります。68円割れで終えた場合は下値リスクが点灯、67円割れで終えた場合は短期トレンドが変化して一段のNZ下落に繋がり易くなります。21日、120日、200日移動平均線は、69.49、67.42と68.58に位置しており、短期トレンドは“NZ強気”の流れにあります。
一方直近の週足は小陽線で続落を切り返して上値トライの可能性に繋げていますが、上ヒゲがやや長く上値トライに失敗した形で終えています。今週はこの上ヒゲ部分に実体を置く陽線引けとなる可能性が高く、このまま70円台を維持して越週出来れば、来週以降一段の上昇が期待できます。
その一方で6月第2週の大陰線が下げエネルギーの強いものであることから、この陰線の値幅(高値71.67)をしっかり上抜けて越週するまでは、下値リスクを残した状態と見ることが出来ます。週足の上値抵抗は70.60-70、71.60-70に、下値抵抗は69.00-10、68.60-70にあります。68.50割れで越週した場合は下値リスクがやや高くなりますが、66円割れで終えない限り、“ニュートラル”な状態を保ちます。31週、62週移動平均線は68.45と69.25に位置しており、両者を上抜けていますが、72円台で越週するまでは“ダマシ”となる可能性を残します。これは月足が3ヵ月連続陽線引けとなったものの、上値を切り下げる流れから上抜けておらず、この月足の上値抵抗が73.00-10にあることや、31ヵ月移動平均線が72.56にあり、これも上抜けていないことから、これらの抵抗にぶつかる可能性にも注意が必要です。
NZドル/円【週足】:(7/2現在31週移動平均線は68.45に62週線は69.25にあり、両者を若干上抜けた位置にあり上値トライの可能性に繋げている。
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