FOMC、日銀見送りで円高株安加速(2016年6月16日)

本日の東京市場では、円買い株売りが予想以上のスピードで進行、ドル円は一時104.01と 2014年9月以来の安値、日経平均も下げ幅が500円を超える局面がありました。

FOMC、日銀見送りで円高株安加速(2016年6月16日)

FOMC、日銀政策変更見送りで円高株安加速

米金利見通し修正、日銀緩和期待剥落、ブレグジット不安で円高株安

本日の東京市場では、円買い株売りが予想以上のスピードで進行、ドル円は一時104.01(海外時間に入ってからは103.55)と2014年9月以来の安値、日経平均も下げ幅が500円を超える局面がありました。
未明に発表となった米国の公開市場委員会(FOMC)のステートメントが思ったよりも前回の雇用統計悪化の内容をストレートに反映したものであったこと、経済見通しで金利の先行き見通しが全般的に引き下げられたことから全般的に地合いが悪くなっていたなかで、日銀が追加金融緩和を見送ったことからドル円は一段安となりました。

日経平均は485円安

日銀政策発表前に105円台の半ばで取引されていたドル円は発表直後に105円割れのストップロスをつけ一気に104円台半ばまで円高が進行、円高進行による業績懸念から株価も日経平均15,500円を割り込むと、スパイラル的に円高と株安が進行しました。
日経平均も終値で前日比485円安の15,434円で終了しています。

日銀の金融緩和見送りはほぼ市場のコンセンサスではありましたが、FOMCの予想外のハト派傾向や、一部で期待がくすぶっていた日銀のサプライズ緩和の剥げ落ちが、来週の英国のEU離脱にかかわる国民投票への危機感とあいまってリスクオフの動きを加速させたものと思われます。

日銀黒田総裁記者会見中に円一段高

15時半からの黒田総裁の記者会見では、英国のEU離脱(ブレグジット)に関しては各国中銀と連絡を取りながら世界経済に与える影響を注視するとのコメントに留まりました。
為替についてはファンダメンタルズにそぐわない、行き過ぎた為替の動きは適当でないとコメント、為替の物価への影響はタイムラグがあり影響が長引く可能性もあるので注意が必要との考えを示しました。また現在の円高が実体経済を反映しているか否かはコメントを避けましたが、現在の円高が経済に好ましくない影響を与える可能性があるとコメントしました。会見中為替市場では一段の円高が進行、一時103.55をつけましたが、最後のコメントでやや反転し、104円前後での取引となっています。

今後の焦点は英国のEU離脱(ブレグジット)国民投票

今後の焦点はいまだ帰趨の定まらない23日の英国のEU離脱(ブレグジット)をめぐる国民投票一点に絞られたと見てよく、やや過剰に反応気味の分残留が決まればすべての市場である程度の巻き戻しも期待されるものの、逆に離脱が決まれば一段のパニックになることは確実で市場では危機感が強まっています。

序盤の欧州株価指数先物はほぼ全面安の商状。
今晩は20:00からBOEの政策金利の発表、
21:30から米経常収支、新規失業保険申請件数、消費者物価指数、フィラデルフィア連銀景況指数等の発表があります。

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