ユーロ圏6月消費者物価指数の予想
本日、ユーロ圏の6月消費者物価指数(HICP)速報値が発表されます。予想はほぼ5月から横這い傾向になっています。3月に感染拡大したコロナウィルスからのインフレ低下が止まった形になっています。但し、前年比ベースの数値がここまで落ち込んでいますので、下記チャートを見る限り、中銀の目指すインフレ目標値とは大きく乖離している状態が続きます。
2020年6月30日10時現在予想
ユーロ圏消費者物価指数(HICP)前年同月比ベース推移
(黒い線より右側は今回の予想値、赤はゼロ、緑はECBインフレ目標値上限0.2%)
(注:HICPはECBのインフレ目標値としている数値で、Harmonized Indices of Consumer Pricesの略で、ユーロ加盟国ごとに作成されたものを、ユーロ圏全体として集計されたものです)
下図はユーロドルの週足です。2018年2月高値を頂点にしてラインA(=1.1370)の抵抗線があり、一方で今年3月を底値にしてラインB(=1.0890)が切り上がりしています。まだ上下で480ピップスのレンジがあるので、レンジ抜けにはまだ時間がかかりそうです。このレンジ中間点がラインD(=1.1130)にあり、このポイントも上下で何度か止められたレベルです。
週足はここまで4週連続に亘り、上ヒゲ長いローソク足となっているので、上値トライしては失敗している形になっています。現在は丁度ラインC(=1.1240)に絡む水準で止まっています。もし1.1200サポートを切って終わると、中間点までの下押しになりそうです。逆に維持できればまだ上値をトライできる位置にいます。但し、日足では1.1260、1.1320に抵抗線があります。
欧米共に6月の経済指標数値は改善傾向となっており、市場もこの改善幅を見ながらユーロ買いやドル買いに反応しています。今日も予想レンジの上下限に近い数値なら、相場の材料視される可能性がでてきます。
(6月30日12:30 1ユーロ=1.1245ドル)
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