NZ政策据え置き決定
2.25%で金利据え置き
6月9日の朝方、NZ中銀による金融政策の発表があり、理事会で現行の2.25%で金利据え置きを決定しました。一部エコノミスト間で緩和予想あったものの、大方の予想通りとなりました。
中銀の要旨は以下となっています。
中銀声明要旨
世界市場のボラティリティ和らぐ
理事会は政策金利を現行の2.25%のまま据え置いた。
世界的な資本市場のボラティリティは和らぎ、直近の四半期では安定期に推移した。商品価格も緩やかながら回復をみせた。しかしながら、世界経済は多くの国が同時に金融緩和を実施しながらもまだ下方リスクを残している。
国内経済も改善住宅市場は不安定要因
国内経済は強い移民のネット流入増、建設、観光業、金融緩和で支えられている。日用品セクターは、多くの農民にとってまだ採算以下の水準になっているが、緩やかながら改善を示している。
NZドルの為替レートはNZ輸出の商品価格よりは高い水準(NZ高)で推移している。海外の弱いインフレも相まって、貿易取引に関するインフレは下がったままになっている。これまでのNZドル安はこの貿易取引によるインフレを上げ、貿易セクターの手助けをしている。
オークランドやその他地域の住宅価格は資本市場の安定性に関心を持たせる位までインフレが上がっている。とりわけ、オークランドの住宅価格は非常に高い水準にある。追加住宅供給が求められている。
世界経済の不確実性、インフレ期待は上昇
まだ世界的にも不確実性が存在する。国際的には世界経済の成長性や商品価格動向、そして政治リスクである。国内的には、インフレ見通しである。これは強い移民流入と住宅市場の圧力を勘案する必要がある。
まだインフレは低く、低い原油価格や輸入価格がそれを助長している。長期的なインフレ期待は上がってきている。それは短期インフレ期待が安定的になってきているからだ。我々は現行の緩和基調を反映し、現在の原油価格やその他商品価格上げ、そして先行きのNZドル安で、インフレが上昇することを期待している。
金融政策は引き続き緩和基調継続
金融政策は引き続き緩和基調を続けていく。更なる緩和政策は将来の平均的インフレ目標を下回った場合には求められる。今後も経済指標を注意深く見守っていくことになる。
(以上要旨)
(注)NZ中銀金融政策会合要旨は一部を和訳したものであり、詳細は金融政策要旨本文をお読みください。
NZ中銀は緩和基調継続、ニュアンス的には更なるNZドル安を狙っていることは変わりません。昨今の商品価格回復で、今回の追加緩和を見送った感じになっています。
金融政策発表後は、NZドルのショートカバーから買い戻されて0.7140手前まで上昇しました。これまでのトレンドライン上限を越えており、最初の抵抗線0.7140〜50に当たっています。ここを越える勢いが出ると0.7210〜20視野に入ります。一方で、0.71を割れて終わると0.65〜0.71の右肩上がりのトレンドライン上限付近まで戻されます。中銀はNZドル高を望んでいない様子なので、ここからのNZ買いは慎重になる必要があると思います。0.7080割れで、短期的には0.6940〜0.7090ゾーンに入ります。(6月9日10:45、1NZドル=0.7128米ドル)
NZ政策金利
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