ニュージーランドドル週報(2020年4月第4週)

NZ/円、短期トレンドに変化の兆し。下値リスクに注意。

ニュージーランドドル週報(2020年4月第4週)

NZ/円、短期トレンドに変化の兆し。下値リスクに注意。

新型コロナウィルスの感染拡大は世界経済に甚大な影響を及ぼしており、経済停止状態にある先進国の経済指標の見たことのないような悪い数値を消化しつつあります。金融面では大規模な金融緩和政策で世界の中央銀行が協調姿勢を強める一方で、経済面では経済再開を視野に、財政政策を策定するアメリカと、域内での財政支援策が纏まらない欧州各国との景況感格差や基軸通貨としてのドル需要から米ドルが底堅く推移する中で、NZドルは対米ドル、対円で底堅く推移しています。

チャートを見ると、日足は3/19に付けた59.51で一旦底打ち、反転の流れに入りましたが、4/15の陰線が下値を切り上げて来た流れから若干下抜け始めており、その後もこの陰線(高値65.48)の上抜けに失敗して上値を切り下げています。現状は64.00-10に日足の抵抗があり、終値ベースでこれを守って推移していますが、64円割れで終えた場合は日足の形状が一段と悪化して下値リスクがやや高くなります。さらに63.50割れで終えた場合は新たな下げトレンド入りの可能性が高くなり、62円方向への一段の下落に繋がり易くなります。短期トレンドは66円台を回復して引けない限り、下値リスクがより高い状態です。日足の上値抵抗は、64.90-00、65.40-50、65.90-00に、下値抵抗は64.00-10、63.50-60、63.00-10にあります。21日移動平均線は64.76にあり、若干下抜け始めています。また、120日、200日線は69.13と69.04に位置しており、中期的な上値抵抗として働いています。

一方直近の週足は、陽線を繋げられずに陰線引けとなりましたが、下ヒゲがやや長く64.00-10の下値抵抗に跳ね返された形です。今週は上値をトライし切れずに小幅続落となっていますが、64.00-10の抵抗を守った状態です。一方で、中期トレンドが弱く上値を切り下げる流れに変化が認められないことから、下値リスクにより警戒が必要です。短期トレンドは66円台を回復して引ければ下値リスクが軽減されます。逆に64.00割れで越週した場合は下値リスクが点灯、63.50割れで越週した場合は“NZ弱気”の流れに戻して、下落余地が一段と拡がり易くなります。週足の上値抵抗は65.90-00、66.90-00、に、下値抵抗は64.00-10、63.50-60、62.00-10にあります。31週、62週移動平均線は68.98と70.55に位置しており、中期トレンドは“NZ弱気”の流れに変わりありません。

NZ/円、短期トレンドに変化の兆し。下値リスクに注意。

NZドル/円【週足】:(4/23現在31週、62週移動平均線は68.98と70.55にあり、中期トレンドは“NZ弱気の流れ”にある。)

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