NZ/円、上値トライの動きが継続中。上値追いにも限界か。
今週は新型肺炎ウィルス拡大の影響を巡り、早期経済活動再開への期待と足元での米経済指標の大幅な悪化を目の当たりにして一喜一憂する動きとなっています。本日(17日)発表された中国第1四半期のGDPは▼6.8%と、1992年に公表開始後、初めてのマイナス成長となりました。予想値と大きな相違はありませんでしたが、中国が進めようとする段階的な都市封鎖の解除と企業活動開始が経済のV字回復に繋がるかは懐疑的と言わざるを得ません。NZドルは先週の期待先行で上昇した流れから一転して今週は反落しており、先週の上げ幅をほぼ失う展開となっています。
チャートを見ると、日足は3/19に付けた59.51で一旦底打ち、反転の流れに入りましたが、4/15の陰線が下値を切り上げて来た流れから若干下抜け始めており、日足の形状が悪化しています。現状は63.90-00の日足の抵抗を守って終えていますが、64円割れで終えた場合は短期トレンドが変化して下値余地がさらに拡がり易くなります。逆に66円台を回復して引けた場合は、強気の流れを維持して上値追いの流れが継続します。日足の上値抵抗は65.30-40、65.80-90に、下値抵抗は63.90-00、63.20-30、62.10-20にあります。21日移動平均線は64.63にあり、これを挟んだ状態に、120日、200日線は69.34と69.24に位置しており、中期的な上値抵抗として働いています。
一方直近の週足は、前週の小陰線を実体のしっかりとした陽線で切り返しています。上下動を繰り返しながらも下値を切り上げる流れを維持しており、短期トレンドの変化は認められません。短期トレンドは64円割れで越週しない限り、深い押しにも繋がり難い形です。一方で、中期トレンドが弱い状態にあることや、66.90-00、68.00-10に中期的な上値抵抗があり、これらをしっかり上抜けて越週するまでは下値リスクを残します。週足の上値抵抗は66.00-10、66.90-00、68.00-10に、下値抵抗は64.00-10、63.50-60にあります。64.00割れで越週した場合は下値リスクが点灯、63.50割れで越週した場合は“NZ弱気”の流れに戻して下落余地が一段と拡がり易くなります。31週、62週移動平均線は69.05と70.73に位置しており、中期トレンドは“NZ弱気”の流れに変わりありません。
NZドル/円【週足】:(4/16現在31週、62週移動平均線は69.05と70.73にあり、中期トレンドは“NZ弱気の流れ”にある。)
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