NZ政策金利(2016年6月9日朝6時公表予定)
予想は据え置き
(市場の予想)
NZ準備銀行(中銀)政策金利(オフィシャル・キャッシュレート)
(現行 2.25%)…今回は据え置き予想(予想レンジは2.0%〜2.25%)
一部エコノミストは緩和予想。年央以降は緩和予想が更に多くなっています。
今回も金利据え置き予想が多く2.25%を維持すると見られていますが、一部エコノミストはインフレが沈静化しており、中銀のインフレ目標1〜3%の達成には時間かかると指摘しています。また、NZの主力輸出品目である日用品(乳製品、肉など)の価格が低位安定でデフレ圧力が続いていることを挙げています。
今回の政策委員会で、仮に金利を据え置いても、中銀コメント内では緩和基調継続の内容が含まれる可能性があります。また豪ドル対NZドルを見てもここ数か月でNZ高が続いており、為替の観点からも中銀はなんらかの先行き懸念を示す可能性が高くなっています。
利下げや次回会合での緩和方向を示唆する文言入るとNZは売られ易い
NZドル/米ドルは依然として、目先はNZドル強含みで0.7050方向を狙う流れにいます。トレンドは0.6500〜0.7080の右肩上がりにいます。0.70を越えた場合にはレンジ上限に接近します。下値は0.6850〜80ゾーンにサポートあります。割ると0.6660方向への流れに入る可能性高まります。今回、利下げや次回会合での緩和方向を示唆する文言入ると、ポジション的にNZは売られ易くなりそうです。
(6月8日10:50、1NZ=0.6976米ドル)
(NZ政策金利推移)
前回中銀コメント
前回4月28日時点の中銀コメントの一部抜粋を下記します。
(要旨一部)
国内経済は流入する移民、建設関連、観光業、金融緩和状態により下支えられている。日用食料品価格は幾分改善した。それでも多くの農業関係者の収支はまだトントンより下回っている。
為替レートは適切水準と想定しているNZの輸出価格よりは(NZドルが)高くなっている。NZドル安はインフレ上げや輸出セクターには望ましいものである。
オークランドの住宅価格はまだ上がる様相を示している。住宅価格自体も高い水準のままにいる。このため追加の住宅供給が必要である。
対外的にはまだ多くの不確実性が存在する。とりわけ中国と世界資本市場の先行きである。これは主力となる日用食料品の動向に影響を与える。結果、先行きのインフレ期待を減じる。一方で移民の増加は住宅価格圧力を増している。インフレは依然低く、これは原油価格や輸入価格の下落によるもの。
我々はインフレ期待が戻ってくると期待している。金融政策はこれまで通りに緩和基調を継続する。将来的なインフレが目標レンジの中間に近づくようになるには一段の緩和が必要かもしれない。今後も新興国の経済データを要ウォッチしていく。
(要旨終)
(注)NZ中銀金融政策会合要旨は一部を和訳したものであり、詳細は金融政策要旨本文をお読みください。
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