ユーロドル1.08近辺、17年仏大統領選時の「窓」の中で推移
19日の東京市場でユーロドルは新規材料難から1.0800近辺の安値圏で方向感なく推移。昨晩NY時間につけた安値1.0786には達しなかったものの、東京時間の過半は1.08割れの水準で取引されました。東京時間19:00現在は1.0803レベルで取引されています。
昨晩海外市場では、一向に終息の目途が立たない新型コロナウイルスの感染拡大からのリスク回避のドル買いと、米欧の景況感格差を象徴するようなドイツZEW景況指数の大幅悪化とNY連銀製造業指数の好調にユーロドルは続落、上記の年初来安値1.0786をつけています。
テクニカルにはユーロドルは、2017年の仏大統領選で中道勢力の票割れのリスクのあったマクロン現大統領が、第一回の投票で極左勢力を破り、決選投票進出を決めた際の一種のユーフォリア的なユーロ買いが生じたとき以来の水準となっています。
第一回投票は17/4/21-22の土日に行われたことから、4/21の終値1.0728から週明け4/24早朝の1.0868まで値が飛んで、いわゆる「窓」があいた形となり、その後2018年初まではほぼ一方向でユーロ買いが進んだため、現在に至るまでこの「窓」は埋められていません。
日足のローソク足ベースで高安(ヒゲ)を加味した「窓」は1.0738-1.0821、いずれにせよ現在の水準はこの「窓」に足を踏み入れながらも埋めきれずといった水準です。
チャート上では「窓」自体もサポートになるケースがあること、この「窓」の中に中期トレンドのチャンネル下限(現状1.0746レベル)が含まれることから、この辺りでユーロは一旦サポートされる可能性があります。当面はユーロドルがこの「窓」を埋めていくことができるかがテクニカル的な注目ポイントです。
序盤の欧州株価先物はアジア市場での自律反発の動きと米株先物の堅調を受けほぼ全面高。今晩この後は22:30に米国1月PPI、および住宅着工・建築許可件数、28:00に前回FOMC議事要旨の公表があります。
ユーロドル日足
ユーロドル週足
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